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1998 年度 実績報告書

インスリン感受性からみたインスリン非依存型糖尿病の成因に関する遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470234
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

岩本 安彦  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60143434)

研究分担者 佐倉 宏  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70240710)
尾形 真規子  東京女子医科大学, 医学部, 助手 (10233404)
岩崎 直子  東京女子医科大学, 医学部, 講師 (70203370)
キーワードインスリン非依存型糖尿病 / イスンリン抵抗性 / インスリン抵抗性改善剤 / PC-1 / PPAR-γ / TNF-α
研究概要

インスリン抵抗性は、インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)の特徴的病態であるが、その成因は不均一で多様である。本研究では、多数のNIDDM症例の中からインスリン抵抗性を示す症例を選択し、インスリン抵抗性を惹起する候補遺伝子の解析、候補蛋白の機能の解析を行うとともに、in vivoにおけるインスリン感受性の指標との相関を検討した。さらに、インスリン抵抗性改善剤の有効例と無効例に層別し、有効性の予知指標を明らかにしようと試みるとともに、その遺伝的背景を分析した。
1. チロシンキナーゼ阻害物質PC-1とインスリン抵抗性:NIDDM患者の同意を得て、前腕皮膚の針生検を行い、線維芽細胞を培養し、PC-1活性を測定した。NIDDM患者の培養皮膚線維芽細胞のPC-1活性は健常対照に比べて高く、特にインスリン抵抗性の著しい痘例のPC-1活性は高かった。
2. インスリン抵抗性改善剤の有効性の予知指標:インスリン抵抗性改善剤トログリタゾンを投与した45例のNIDDM症例を著効群、軽度有効群、無効群の3群に分け、治療前の代謝諸指標を比較した。投与後のHbA_<1c>および空腹時血糖値の低下は投与前のHOMA-R(インスリン抵抗性指数)と血中レプチンとよく相関し、レプチンが本剤の有効性の予知指標となりうることが示された。
3. PPAR-γおよびTNF-αの遺伝子多型とインスリン抵抗性の治療:PPAR-γはインスリン抵抗性改善剤の結合部位である。PPARγ2遺伝子Pro12A1a変異と本剤の効果、肥満度、インスリン抵抗性との関連は見られなかった。また、インスリン抵抗性惹起蛋白であるTNF-αのNCOI遺伝子多型はみられず、本剤の効果との関連はなかった。
引き続き、NIDDMの臨床像とインスリン抵抗性をもたらしうる候補遺伝子、候補蛋白との関連について検討を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Teno,Shinichi: "Increased activity of membrane glycoprotein PC-1 in the fibroblast from non-insulin-dependent diabetes mellipus patient with insulin resistance" Diabetes Res Clin Pract. in press. (1999)

  • [文献書誌] Teno,Shinichi: "An increased membrane glycoprotein PC-1 in a Werner's syndrome patient with rare compound heterozygous mutations." 東京女子医大雑誌. 69・6(in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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