研究課題/領域番号 |
10470260
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森 正樹 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (70190999)
|
研究分担者 |
田中 真二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (30253420)
渋田 健二 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (70253531)
原口 勝 九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (40228531)
|
キーワード | 癌微小転移 / RTーPCR法 / MASA法 / CEA遺伝子 / MAGE遺伝子 / k-ras遺伝子 |
研究概要 |
1) 分子遺伝学的診断法の確立 CEAによる遺伝子診断に加え、腫瘍特異的遺伝子であるMAGE遺伝子に対する特異的プライマーを合成し、RT・PCRの至適条件を確立した。又、抹消静脈血中の微量癌細胞をCD45標識・magnet beads法にて濃縮し、k-rasのcodon12をMASA(mutated allele specific amplification)法で解析する方法を確立した。 2) リンパ節への上記診断法の応用 消化器癌・乳癌の切除例138例、計767個のリンパ節を2分割して組織診断(HD)と遺伝子診断(GD)用として解析した。解析した各症例を(HD/GD)の組み合わせでみると(+/+)47例、(-/+)64例、(-/-)27例であり、各々の再発率は32%、6.3%、0%であった。 3) 末梢血液への上記診断法の応用 消化器癌・乳癌患者124例と正常対照者22例の末梢血2mlを解析した。末梢血:CEA検出率は対照者0%、治癒切除例28%、非治癒切除例59%、再発例72%と病気の進行につれて陽性率が増加していた。又、MAGEの発現は正常組織には全く認めず。癌では約90%の癌は少なくとも1個のsubtypeを発現していることがわかり、末梢血のCEA陽性5例中4例で原発巣と同じMAGEを検出した。抗CD45抗体により癌細胞を効率よく集めると進行再発癌6例全例で血中のDNAより原発巣と同じ遺伝子変異を検出できた。
|