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2000 年度 実績報告書

難治性心疾患に対する補助人工心臓を用いた長期循環補助による心機能回復に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470281
研究機関国立循環器病センター(研究所)

研究代表者

中谷 武嗣  国立循環器病センター研究所, 実験治療開発部, 部長 (60155752)

研究分担者 宮武 邦夫  国立循環器病センター研究所, 病院・副院長
駒村 和雄  国立循環器病センター研究所, 研究所循環動態機能部, 室長 (90311448)
笹子 佳門  国立循環器病センター研究所, 病院・心臓外科, 医長
北村 惣一郎  国立循環器病センター研究所, 病院・院長 (10028607)
高野 久輝  国立循環器病センター研究所, 副所長 (60028595)
キーワード左心補助人工心臓 / 心臓移植 / 左房脱血 / 左室脱血 / 拡張型心筋症 / 虚血性心筋症 / 自己心回復
研究概要

心臓移植の適応と考えられる60歳以下の心筋症35例(拡張型心筋症30例,虚血性心筋症4例,拡張相肥大型心筋症1例,8〜57(平均34)歳)に対し,従来の内科的あるいは外科的治療の限界と判断した段階で国循型体外設置型左心補助人工心臓(LVAS)を適用した.内5例は右心不全も高度で右心補助人工心臓を追加した.LVASのみを施行した30例中初期10例は左房脱血方式(LA)を,また最近の20例には左室脱血方式(LV)を用いた.平均補助期間はLA165日に対し,LV367(施行中8例を含む)であった.全例LVAS装着後,循環動態は安定したが,全身状態の改善後,積極的にリハビリを行うとともに,βブロッカー,ACE阻害剤などの薬物治療を併用した.自己心機能は,適宜心エコー法により検討し,回復を認める症例では離脱を試みた.LA10例のうち若年者3例は著明な心機能の改善を認め,3〜5ヶ月の補助後離脱し,離脱後2.5〜6.8年後の現在外来にて内科的治療を行いながら経過観察中である.LV20例中自己心の回復傾向を認めたのは4例のみで,1例では,離脱を行ったが,直後に再度心不全となり,LVAS再装着を必要とした.また,7例(LA:2,LV:5)は平均330日後に心臓移植が行われたが,自己心の荒廃は高度であった.現在,脱血部位(LA,LV)の差による心機能への影響および自己心機能の判定法について検討を進めている.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kitamura S: "Cardiac transplantation under new legislation for organ transplantation inJapan.-Report of two cases-"Japanese Circulation Journal. 64. 333-339 (2000)

  • [文献書誌] 中谷武嗣: "心臓移植2例の経験"JHIF WORKSHOP移植とヘルペスウイルス感染症. 55-58 (2000)

  • [文献書誌] 中谷武嗣: "国立循環器病センターにおける心臓移植実施例の経験"循環器病研究の進歩. XXI. 2-13 (2000)

  • [文献書誌] 岩瀬俊: "左心補助人工心臓(LVAS)を離脱した重症心不全症例における心臓リハビリテーションの有用性"心臓リハビリテーション. 5. 112-114 (2000)

  • [文献書誌] 宮武邦夫: "心臓移植患者の管理 A.心臓移植患者の術前管理"循環器専門医. 8. 271-274 (2000)

  • [文献書誌] 中谷武嗣: "人工心臓 拍動型VAS"Cardlovascular Med-Surg. 2. 9-14 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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