研究課題/領域番号 |
10470287
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 福井医科大学 |
研究代表者 |
古林 秀則 福井医科大学, 医学部, 助教授 (80126581)
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研究分担者 |
松川 茂 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00092809)
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キーワード | 砂ネズミ / 脳虚血 / 遅発性神経細胞死 / 虚血耐性 / differential display / protein kinase II / 14-3-3protein / neuronal pentraxin |
研究概要 |
我々は砂ネズミに前脳虚血負荷を与え、海馬遅発性神経細胞死とCa/calmodulin-dependent protein kinaseII(CaMKII)活性との関係を検討した。また、Differential display法により、前脳虚血による海馬組織から抽出したRNA中のmRNA分子種の変動を検索した。フローセン麻酔下で両側総頚動脈を5分間遮断して前脳虚血を作成した。結果1)虚血時体温を32℃に保った低体温群、予め2分間虚血負荷を与えた2回虚血群、NMDA型グルタミン酸受容体拮抗剤(MK-801)投与群では海馬遅発性神経細胞死が抑制された。海馬CaMKII活性は虚血2時間後に低下し、その後回復したが、低体温群、2回虚血群、MK-801投与群では虚血2時間後のCaMkII活性低下が抑制された。砂ネズミ海馬で、虚血後早期にみられるCaMKII活性低下の抑制が、虚血に対する脳保護作用に関与しているものと考えられた。結果2)5分間の前脳虚血の砂ネズミのコントロール、再灌流6時間後と2日後の3群から脳を素早く摘出し、脳を液体窒素で凍結した。海馬組織から抽出したRNA中のmRNA分子種の変動をDifferential display法により検出した。PCR産物は(a)虚血によって減少し消失するもの、(b)虚血によって減少しその後回復するもの、(c)虚血によって新たに発現するものに分けられた。(a)群の代表的な一つのバンドからcDNAを回収し、サブクローニング後neuronal pentraxinを同定した。(b)群の代表的な一つのバンドからcDNAを回収し、サブクローニング後14-3-3proteinを同定した。(c)群の代表的な一つのバンドからcDNAを回収し、サブクローニング後塩基配列を決定した。Homology検索の結果、虚血によって発現する新しいmRNAの可能性を推定した。今後、この物質に注目して研究を続行する予定である。
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