• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

アデノウイルスベクターを用いた損傷中枢神経伝導路の再生誘導

研究課題

研究課題/領域番号 10470293
研究機関広島大学

研究代表者

有田 和徳  広島大学, 医学部, 助教授 (90212646)

研究分担者 川口 三郎  京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70024635)
富永 篤  広島大学, 医学部, 助手 (60274049)
栗栖 薫  広島大学, 医学部, 教授 (70201473)
井上 辰志  広島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80304434)
平家 勇司  国立病院四国がんセンター, 厚生技官(研究職)
キーワードBrain injcoy / Neural repair / Adenovirus vector / Axonal guidance / Axonal regeneration / Neural cell death
研究概要

神経を効率よく再生させるためには、神経軸索の伸長促進とワーラー変性による神経細胞死の抑制が必要となってくる。また、従来のアデノウイルスベクターの問題点も判明した。
(1)アデノウイルスベクターの改変
ラット脊髄モデルを作製し、アデノウイルスベクターの感染実験を試みているが、我々が意図した部位に特異的に発現させることは困難であり、本研究の実験をさらに進めるためには、アデノウイルスベクターを改変することが、至急必要となった。そこで、現在意図した脊髄損傷部位に十分な発現を得られることが可能なアデノウイルスベクターを他施設と共同で作製中である。
(2)損傷軸索の伸長を促進させる因子の同定
損傷軸索の伸長をより効率よく促進しうる因子として、L2、BDNFなどの因子を推定している。軸索の伸長を促進させると考えられる因子の発現を、まずメッセンジャーRNAレベルで検討するために、損傷部位組識よりRNAを抽出し、更にRT-PCR法を行うことを試みた。しかし、以上の検討を行うには多サンプルを均一な条件下で効率よく、遺伝子増幅を行うことが必要である。そこで、本年度科研費を利用してロボサイクラー型のPCR装置を購入し、現在上記実験系を行いながら遺伝子導入実験に利用する目的因子の同定を試みる。
(3)神経細胞死の機序解明
神経軸索が損傷を受けた際のワーラー変性を予防することは極めて重要である。我々は、神経細胞死の機序解明の過程で、その手がかりを得られると考え、細胞周期やテロメア活性などと密接な関係を持つ遺伝子修復因子の一つであるナイミーヘン染色体不安定性症候群原因遺伝子(NBS1)に着目し、まず、このNBSIの遺伝子変異の有無を頭蓋内各種脳腫瘍において検討を加えた。しかし明らかな遺伝子変異は検出されず(Anticancer Research:2000,in press)、新たな因子の検討を鋭意進めている。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 井上辰志: "哺乳動物中枢神経伝導路の再生"Equilibrium Res. 58・6. 573-581 (1999)

  • [文献書誌] Tatsushi Inoue: "Spontaneous regeneration of the pyramidal tract after transection in young rats"Neuroscuence Letters. 247. 151-154 (1998)

  • [文献書誌] 井上辰志: "中枢神経伝導路の再生"神経疾患-state of arts. 97-100 (1999)

  • [文献書誌] SEIJI HAMA: "Symptomatic Rathke'S Cleft Cyst Coexisting with Central Diabetes Insipidus and Hypophysitis:Case Report"Endocrine Journal. 46・1. 187-192 (1999)

  • [文献書誌] SEIJI HAMA: "Absence of Mutations in the NBSI Gene in B-cell Malignant Lymphoma Patients"Anticancer research. (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi