研究概要 |
1) 側視床下核刺激は、6ケ月以上の長期観察で有効例は10%しか得られなかったが、両側刺激か対側の淡蒼球または視床下核凝固例では75%有効例が得られた。 2) 視床下核凝固は、バリズムを合併するため禁忌とされてきたが、その中腹側部に限局した小凝固巣(直径1mmの凝固針使用)を作成することによりバリズムの合併なく治療効果が得られた。 3) 非優位側淡蒼球内節中部の限局性刺激によりすくみ足歩行が改善した。 4) 一側淡蒼球または視床下核刺激による局所脳血流量(SPECT,99mTc-ECD)の変化(全て臨床的に刺激有効例に限る): 1. 淡蒼球(内節中部)刺激で、両側前補足運動領域に限局した局所脳血流量の増加(右12%、左15%、n=5,p>0.001)が見られた。 2. 右視床下核刺激では、両側の補足運動領域を含む大脳内側前半部、前頭葉背側部(運動野、運動前野を含む)、大脳基底核、視床に比較的広範な局所脳血流量の増加が見られた。
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