研究課題/領域番号 |
10470304
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
清水 克時 岐阜大学, 医学部, 教授 (90170969)
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研究分担者 |
伊藤 芳毅 岐阜大学, 医学部, 助手 (10313884)
坂口 康道 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (60301214)
細江 英夫 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (60219186)
久木 浩平 日本バイオリサーチセンター, 薬理研究部, 部長
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キーワード | 化学的髄核融解 chemonucleolysis / カルパイン calpain / 脳脊髄液 cerebrospinal fluid |
研究概要 |
椎間板ヘルニアの治療として椎間板内注射療法で使用されるキモパパインなどのプロテアーゼは異種蛋白で、アナフィラキシー反応の危険がある。特にこの治療法は繰り返し実施することが多いため、この合併症は重大な問題である。そのため安全なプロテアーゼに対する需要は高い。Μカルパインはヒトの赤血球から精製することが可能なため自己血から同種プロテアーゼとして得ることが可能で、アナフィラキシー反応を回避できる可能性がある。今回の研究では、ヒト脳脊髄液には通常の濃度でカルパインの活性を阻害する作用が認められた。カルパインの特異的阻害物質であるカルパスタチンの分子量は約80000といわれているが、能脊髄液中の阻害活性を示す画分は分子量10000以下であった。抗カルパスタチン抗体を用いたWestern blottingの結果からは脳脊髄液中にカルパスタチンの存在は認められず、カルパインの阻害物質はカルパスタチンとは異なる物質である可能性が示唆された。カルパインによる神経組織への影響は現在のところ明らかになっていないが、カルパインによるchemonucleolysisを施行する際に、万一誤って硬膜内にカルパインが注入されたとしても、脳脊髄液によりカルパインの活性が阻害され、重篤な神経合併症の発現が回避できる可能性が示唆された。
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