研究課題/領域番号 |
10470319
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
澄川 耕二 長崎大学, 医学部, 教授 (60028660)
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研究分担者 |
古田 敬介 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (90291533)
蓮尾 浩 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (40271126)
冨安 志郎 長崎大学, 医学部・附属病院, 助手 (90244061)
原 哲也 長崎大学, 医学部, 助手 (50304952)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 虚血 / K_<ATP>チャネル / 血液希釈 / 再灌流障害 / 左室圧容積関係 / スタン心筋 / 麻酔薬 / 慢性装置埋め込み犬 |
研究概要 |
今回の研究の目的は、種々の病態を慢性装置埋め込み犬で再現し病態モデルによる実験系を確立することと、病態モデルにおける循環動態の特徴およびその際の麻酔薬や各種循環作動薬による循環動態変化を解析することである。雑種成犬を用いて慢性装置埋め込み犬を作製し循環動態、左室圧容積関係による心挙動を解析した。病態モデルとしてスタン心筋を作製した。 各種麻酔薬が心収縮に与える影響を検討し、エトミデート、ケタミンおよびプロポフオールは用量依存性に心収縮を抑制するが、フェンタニルは心挙動に影響を与えないことを明らかにした。イソフルランとクロマカリムの冠血管相互作用を検討し、両者はともに冠血管に対して相加的な拡張作用を有するが、クロマカリムによる冠血管拡張が最大になるとイソフルランによる増強作用は消失することを明らかにした。プロポフォール麻酔におけるダントロレンの心血管作用を検討し、ダントロレンはプロポフォールにより低下した平均動脈圧を回復させ、心拍数および冠血流量を増加させることを明らかにした。 セボフルランのスタン心筋に対する保護作用を検討し、セボフルランによる薬理学的プレコンディショニングには、ミトコンドリアK_<ATP>チャネルの活性化が重要であることを明らかにした。セボフルランとCa感受性増強薬MCI-154の併用が、スタン心筋の回復に与える影響を検討し、両者は協調的に作用し再潅流後の心収縮の回復を促進することを明らかにした。セボフルランおよびイソフルラン麻酔による低血圧状態における心収縮力と全身および冠血行動態を検討し、セボフルランおよびイソフルランの心筋収縮力抑制作用は同等であるが、全身および冠血管拡張作用はイソフルランの方がより強いことを明らかにした。急性等容性血液希釈状態におけるセボフルランの心血管作用を検討し、セボフルラン麻酔下の左室機能とエネルギー効率に対する急性等容性血液希釈の有益性を明らかにした。
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