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2000 年度 実績報告書

肺におけるNMDA受容体の存在の分子生物学的解明と、その病態生理学的意義の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470321
研究機関横浜市立大学

研究代表者

工藤 一大  横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30145700)

研究分担者 服部 聡  横浜市立大学, 医学部, 助手 (40275037)
キーワード肺 / NMDA / 受容体 / NR2C / NR2D / RT-PCR / ノーザンブロット法
研究概要

1.肺、気管支におけるNMDA受容体のmRNAの確認:
ラットの肺においてNR2CmRNA、NR2DmRNの存在を、気管支においてNR2DmRNの存在を、rtPCRにて確認したが、他のサブユニットは確認されなかった。次にノーザンブロット法においてこれらの存在を検討した。しかし、通常使用される20,30,40,50,100μgのtotal RNAではそれらの発現は確認できなかった。これはmRNAの発現量が非常に少ないためと考え、500μgのtotal RNAから精製したpoly A RNAでノーザンブロット法を行ったところNR2 DmRNAが肺のみで確認された。この方法にてもNR1は確認できなかった。また、Western BlotにてNR2C,NR2Dのタンパクは認められなかった。以上より、NR2C,NR2DのmRNAは非常に微量に肺に存在するが、そのタンパクの有無は不明である。
2.肺におけるNMDA受容体の病態生理学的研究:
ラット肺潅流実験系を用いNMDAが肺動脈圧、気道内圧、肺水腫の有無を調べたが、有意の変化は見られなかった。本実験系はSaidらの報告とは異なるため、いろいろな条件を変えまたモルモットでも実験を行ったが、結果は同様であった。次に、薬理学的実験として、気管、気管支、肺動静脈を摘出し、潅流液中にてNMDAを加えこれらの収縮を調べたが、本実験系においても有意の変化を認めなかった。
3.肺にはNMDA受容体のsubunitであるNR2DのmRNAは微量には存在するが、そのタンパクの存在は確認されず、その病態生理学的意義は今回の研究では認められなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] I Kudoh: "Expression of the messenger RNA for the N-methyl-D-aspartate receptor channel subunit NR2C in the trachea and lung of rats."THE FASEB JOURNAL. 13(4). A174 (1999)

  • [文献書誌] 服部聡: "ラットの肺におけるNMDA受容体サブユニットNR2C、NR2DのメッセンジャーRNAの発現"Journal of Anesthesia. 14(suppl). 0151f (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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