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2000 年度 実績報告書

ヘムオキシゲナーゼのストレス応答による麻酔薬惹起性血管内皮細胞接着機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10470325
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

森崎 浩  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (60182226)

研究分担者 末松 誠  慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00206385)
キーワード白血球 / 血小板 / 血管内皮細胞 / ヘムオキシゲナーゼ / 一酸化炭素 / 接着分子
研究概要

ヘム代謝酵素ヘムオキシゲナーゼ(heme oxygenase-1;HO-1)が酸素ストレスや炎症性組織傷害過程に関与し、ヘム代謝産物である一酸化炭素(CO)がNOに次ぐ第2のガス状メディエーターとして注目されている。平成12年度はこれまでの2年間の研究でその方向性を見出した、1)HO-1誘導がハロセン惹起性白血球接着ならびに転回を抑制する、2)HO-1拮抗物質Zinc Protoporphylline(ZnPP)によりハロセン惹起性接着反応が再現できる、3)COの表面還灌流により、ハロセン惹起性接着反応を抑制すること(日本麻酔学会第47回大会2000.4発表済み)に加え、4)ビリルビンの表面灌流がハロセン麻酔下における腸間膜微小循環を破綻することを再確認したうえ、セボフルランでも起きることを明らかにした。さらに、NOS阻害薬N^ω-nitro-L-arginine methyl ester(L-NAME;100μM)の前処置によりHO-1誘導したラット腸間膜の微小循環血流は著しく阻害され、to-and-fro現象を繰り返した。またCO(10μM)を表面灌流することにより、血流は回復傾向を示した。したがって、HO-1誘導による白血球接着現象の修飾はNO依存性である一方、吸入麻酔は血管内皮細胞のNO scavengerに対する感受性を高めている可能性が高い。ヘム代謝産物ビリルビンは強力な抗酸化作用を有する一方、NO scavengeする可能性があり、ビリルビン表面灌流により吸入麻酔下の微小循環血流が阻害された理由がここにある可能性が高い。以上の結果を研究成果報告書にも記載し、論文としてまとめている。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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