研究課題/領域番号 |
10470335
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
川村 寿一 三重大学, 医学部, 教授 (70026839)
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研究分担者 |
山川 謙輔 三重大学, 医学部, 助手 (00230326)
林 宣男 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (70198852)
有馬 公伸 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (10175995)
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キーワード | 前立腺癌 / インテグリン / 代謝酵素 / comperative glnomic hybridization |
研究概要 |
平成10年度は以下の成果が得られた。 1) 固形癌への関与が示唆される代謝酵素のうちCYPIA1、CYPE6、NAT1、GSTM1、GSTT1の遺伝子多型を検討した。単独のものとしてNAT1の相対危険率が2、4と有意に増加していることがわかった。単独としてはわずかに増加していても他の酵素との組み合わせの結果から危険率が増加する知見が得られた(前立腺癌における代謝酵素遺伝子多型の関与(0-93),日泌尿会誌88(2):178,1997)。現在、論文執筆中である。 2) アンドロゲン依存性、非依存性LNCaPではインテグリンα_6サブユニットの発現を認めており、この遺伝子のプロモーターを用いて遺伝子発現に関与する転写因子としてsp1が介在することを解明した。またこの遺伝子の発現にはMAP kinasesとretinoblastoma proteinが関与している。インテグリンβ_1サブユニット、インテグリンβ_4サブユニットの発現も細胞増殖と関係しており、インテグリンα_6β_1、インテグリンα_6β_4の発現は細胞増殖を表わすものと考えられる。今後は、この成果を患者由来の材料で検討する予定である。この件に関しては文執筆中である。 3) 培養細胞を用いてcomparative genomic hybridization(CGH)を現在行っている。ここから得られた成果を患者由来の材料に戻す予定である。
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