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1999 年度 実績報告書

多発性嚢胞腎のDNA診断法の開発と腎嚢胞形成関連遺伝子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 10470338
研究機関杏林大学

研究代表者

清水 淑子  杏林大学, 保健学部, 教授 (50255410)

研究分担者 八巻 明子  杏林大学, 保健学部, 助手 (40296546)
田村 高志  杏林大学, 保健学部, 講師
東原 英二  杏林大学, 医学部, 教授 (00092312)
キーワード多発性嚢胞腎 / DNA診断 / PKD1変異解析 / ヒトゲノムBACライブラリー / FISHマッピング / 腎嚢胞形成関連遺伝子クローニング / デイファレンシャルデイスプレイ法
研究概要

1。高頻度に発症する常染色体優性遺伝病である多発性嚢胞腎(PKD1)の直接DNA診断法を確立した。PKD1遺伝子は46個のエキソンからなるが、まずユニークな塩基配列を持つエキソン34から46をカバーするプライマーを用いて患者のゲノムDNAを鋳型にPCR-SSCP法による解析をおこなった。エキソン45におけるCAGからTAGへのナンセンス変異(Gln4124stop)、イントロン43の20塩基の欠失変異をそれぞれ1家系に見い出した。イントロン42に大きさが異なる複雑な5ケのアリルを見いだした。患者123名中10名にエキソン46においてGACからGAT(Asp4234Asp)への変異、患者107名中7名にエキソン43におけるGCCからGCA(Ala3910Ala)のsingle nucleotide多型を検出した。エキソン1から33の領域については類似の塩基配列をもつ遺伝子が同じ染色体の別の領域に複数存在するためPKD1ユニーク領域からのアンカーPCR、RT-PCRを行ってWAVEによる解析を進めている。
2。腎嚢胞形成関連遺伝子を単離するために(1)PKD1cDNAプローブを用いてヒトゲノムBACライブラリーをスクリーニングし、26クローンを得た。FISH法を用いて7個のクローンを16p13に、19個のクローンを16番以外の染色体にマップした。これらのBACクローンDNAを制限酵素消化後パルスフィールドゲル電気泳動を行った。PKD1cDNAプローブを用いてサザンハイブリダイゼーション法による解析を行い、PKD1様遺伝子を含んでいると予測されるDNAバンドを同定し、サブクローニングをおこなっている。(2)手術によって採取された多発性嚢胞腎患者の腎臓からRNAを調整した。正常腎および多発性嚢胞腎由来RNAを鋳型にしてcDNAを作成し。上流プライマー24種類、下流プライマー9種類を組み合わせ計216のPCR反応によるデイファレンシャルデイスプレイ法を行った。アクリルアミドゲル電気泳動におけるバンドパターンを比較し、2つの標品における違いを検出した。正常腎にのみ検出されたバンドは40個、嚢胞腎にのみ検出されたバンドは25個であった。これらのPCR産物のDNA配列を決定し、発現の違いを確認している。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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