研究課題/領域番号 |
10470349
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
佐藤 和雄 日本大学, 医学部, 教授 (80010180)
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研究分担者 |
大谷 香 日本大学, 医学部, 助手 (40246872)
高見 毅司 日本大学, 医学部, 助手 (90297812)
坂元 秀樹 日本大学, 医学部, 助教授 (80158922)
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キーワード | DNAワクチン / cerbB-2 |
研究概要 |
(1)平成10年度実績報告に記載したように、c-erbB2のpromotor領域とinitiation codonの双方を含むgenomic DNAからpsDNA3 vectorを用いてconstructを作成し、immunoantigenとなりうるc-erbB2 plasmid DNAの同定を行った。しかしfusion proteinを発現していても、ISEL immunosorbent assayおよびELlspot assayにて充分なimmunoantigenとなりうるplasmidを得ることが困難な状態に陥った。そのため現在、c-erbB2のgenomic DNAの領域を少し変更し、また他のvectorを用いて、充分なimmunoantigenとなりうるplasmid DNAの作成を試みている。 (2)一方我々は本年度、アクチンフィラメント-細胞膜結合に関与する蛋白Ezrinが子宮体癌の浸潤・転移に関与することを報告した。Ezrin antisenseは低転移性および高転移性子宮体癌の浸潤のみを特異的に抑制し、細胞増殖には影響を与えなかった。またEzrinのposttranscriptional up-regulationが、子宮体癌細胞の浸潤・転移能に関与した。またEzrinは、マウスのmethyl-cholanthren誘発肉腫のtumor-associated transplantation antigenであることも同定されており、以上よりezrinがc-erbB2と同様に子宮体癌の浸潤や転移に関与するtumor antigenとして作用する可能性が示唆された。そのためc-erbB2と同様の方法にて、ezrinの様々な領域のconstructの作成を行い、次年度にてそのplasmid DNAのimmunoantigen活性について検討する予定である。
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