研究課題/領域番号 |
10470356
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
川内 秀之 島根医科大学, 医学部, 教授 (50161279)
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研究分担者 |
永田 智子 島根医科大学, 医学部, 助手 (10314642)
片岡 真吾 島根医科大学, 医学部, 助手 (60152667)
加藤 太二 島根医科大学, 医学部, 助教授 (20185846)
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キーワード | 鼻粘膜Tリンパ球 / サイトカイン / RT-PCR / アレルギー性鼻炎 / 慢性副鼻腔炎 / マクロライド / 免疫調整薬 |
研究概要 |
(1)ヒト鼻副鼻腔粘膜からリンパ球を分離し、フローサイトメトリーにより、リンパ球サブセットの解析とその分離を行った。アレルギー性鼻炎の患者ならびに慢性副鼻腔炎患者より手術の際に下甲介粘膜あるいは副鼻腔粘膜を採取し、リンパ球を分離しTリンパ球のサブセットの解析・ソーティングを行う方法を確立した。さらに磁気リンパ球分離装置を用いて、CD4陽性ヘルパーT細胞集団を分離精製し、10,000個単位の細胞集団で、mRNAレベルでの各種サイトカイン産生のプロフィールを検討する定量的RT-PCR法につき実験系を作製した。アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎の患者から採取した鼻粘膜を用いたRT-PCRでの検討から、アレルギー性鼻炎の患者鼻粘膜では、ヘルパーT細胞のサイトカイン産生パターンがTh2タイプ優位になっていることが示された。しかしながら、我々が目指している鼻粘膜ヘルパーT細胞を用いたsingle cellレベルでのサイトカイン産生パターンについての解析方法までには至っていない。 (2)アレルギー性鼻炎を合併した難治性の慢性副鼻腔炎患者の治療において、病態に即した、マクロライド系抗生物質と免疫調整作用を有するトシル酸スプラタスト併用した長期療法を行い、高い有効率を得た。さらに、患者鼻汁中の好酸球や組織障害性蛋白(ECP)の定量や鼻粘膜鼻茸組織の免疫組織化学的検討より、Th2タイプのサイトカイン(IL-4,IL-5)産生を抑制するトシル酸スプラタストの投与が、本病態の改善に有益であることが示された。さらに治療前後の鼻粘膜組織を用いたRT-PCRにより、治療後のTh2タイプのサイトカイン産生が抑制されている傾向が示唆された。
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