研究課題/領域番号 |
10470365
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
木下 茂 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30116024)
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研究分担者 |
大久保 公策 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (40233069)
西田 幸二 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40244610)
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キーワード | 角膜上皮 / 結膜上皮 / ヒト / cDNAライブラリー / 特異的な遺伝子 / カテプシンV / ウロプラキンIb / Clチャンネル |
研究概要 |
前年度に角膜上皮の全長cDNAライブラリーから角膜特異的なカテプシン(カテプシンV)やウロプラキンIb、Clチャンネルをクローニングした。こられについて発現量の比較、機能解析、染色体マッピングなどを行った。 カテプシンVは334アミノ酸でヒトカテプシンLと77%の高い相同性を示す新規のカテプシンと考えられた。RT-PCR法では角膜上皮、結膜上皮、皮膚に発現を認めたが、ヒトカテプシンLの発現と比較して有意に高い発現を示したのは角膜上皮のみであり、角膜上皮の生理機能に重要な役割を果たすものであると考えられた。バキュロウイルス発現系から作成した組み換え蛋白はプロ酵素の形で細胞上清中に分泌され、弱酸性下で自己分解しシステインプロテアーゼとして機能することが判明した。FISH法によりカテプシンLと同じヒト染色体の9p21-22に位置することが明らかになった。ウロプラキンIbは4回膜貫通型の膜蛋白で既知のものと3'末端の異なるアイソホームであった。従来から知られている移行上皮だけでなく眼表面上皮に高発現していることが確認された。ペプチド抗体を用いた免疫組織化学では角膜上皮、輪部上皮、結膜上皮の細胞膜に発現がみられ、特に角膜上層上皮に強い染色がみられた。新規のClチャンネルは943アミノ酸からなり、ヒト染色体の1番に位置していた。角膜上皮に存在する他のClチャンネルと比較して約100倍多く発現していることから、角膜の透明性維持に関連する最も主要なClチャンネルであると想像された。
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