研究課題/領域番号 |
10470366
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
金井 淳 順天堂大学, 医学部, 教授 (00053059)
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研究分担者 |
小暮 信行 順天堂大学, 医学部, 助手 (90266015)
中安 清夫 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10124976)
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キーワード | ドラッグデリバリーシステム / 抗菌剤 / 使い捨てコンタクトレンズ / コラーゲンシート / アテロコラーゲン / オフロキサシン / ノルフロキサシン / ロメフロキサシン |
研究概要 |
抗菌剤含有アテロコラーゲンシート(ACS)からの徐放性について検討した。またDDSとして可能性のある使い捨てソフトコンタクトレンズ(DSCL)による抗菌剤の家兎眼装用下での角膜・前房水への移行性についても調べた。 1.方法 (1)ニューキノロン系抗菌剤含有ACSの取り込みと徐放 ACS紫外線未架橋と、両面に248nmUVを10、20分間照射した直径10mmの本シートにオフロキサシン(OFLX)、ノルフロキサシン(NFLX)、ロメフロキサシン(LFLX)点眼薬(20℃、80回/分、1時間)を含浸させた。加温5、30分、1、2時間後に試料を採取し、各抗菌剤の濃度をHPLC.で測定した。更にシートを変性溶解させた後、抗菌剤を同様に測定した。 (2)LFLX含有DSCLの眼組織の移行性 1枚のアキュビューレンズにLFX点眼液を浸した後、レンズを家兎眼の右眼に装用させ、左眼はコントロールとしてLFX点眼液40μlを1時間ごとに8回行い、角膜、前房水への移行性をレンズ装用後30分、2、4、6、8時間後にHPLCで測定した。 2.結果 (1)紫外線20分照射のACSの膨潤度はLFLXを含浸された場合、OFLX、NFLXに比べて有意に高かった。また3種の抗菌剤の実取り込み量は紫外線20分照射したシートはOFX31.15±6.76、NFX25.24±4.56、LFX429.14±105.58とLFLXが有意に高かった。3種の抗菌剤の徐放率は紫外線未架橋、紫外線10分、20分照射では3種の間で有意な差は無かった。 (2)角膜内への移行は30分後で134.56±26.78、2時間後213.96±60.87、4時間213.93±32.86、6時間138.94±59.21、8時間で48.94±26.46μg/gであった。前房内への移行は2.42±0.38、14.95±5.43、26.6±4.81、17.07±5.89、6.22±3.89μg/mlであった。
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