研究課題/領域番号 |
10470368
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
望月 學 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10010464)
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研究分担者 |
秋山 隆志 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (50282736)
田中 住美 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手
世古 裕子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60301157)
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キーワード | ぶどう膜炎 / アポトーシス / 可溶性Fasリガンド / 可溶性Fas / サイトカイン / 前房水 / T細胞クローン / ヒト |
研究概要 |
本年度は、前年度の研究成果に基づき、アポトーシスを誘導する可溶性Fasリガンドがヒトの前房水中に存在するか否か、そして、Fasシグナルとアポトーシス細胞が実験動物でのぶどう膜炎発症眼に存在するか否かを検討した。 ぶどう膜炎の既往のない老人性白内障患者の前房水を白内障手術時に採取し、前房水中の可溶性FasリガンドをサンドウィッチELISA法で測定した。11名中9名で可溶性Fasリガンドが検出され、その平均値は273+/-341pg/mlであった。このことから、前房水中のsFasLが活性化リンパ球の機能を抑制し、眼内の炎症をregulateする可能性が示唆された。この仮説を検討するために、ラットにおける実験的自己免疫性ぶどう膜炎モデルで、ぶどう膜炎の炎症の経時変化と眼内組織のFasLの発現の経時変化との相関、あるいは、アポトーシス細胞の経時変化との相関を検討した。その結果、ぶどう膜炎の炎症の推移に伴って、FasL陽性細胞とアポトーシス細胞が眼内に出現、増加、減少した。以上から、Fas/FasLシグナルを介したアポトーシスが眼内炎症をdown-regulateする機構の存在すると結論された。
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