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1998 年度 実績報告書

P.gingivalisが産生するDPPIVの歯周疾患との関連性についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470386
研究種目

基盤研究(B)

研究機関日本歯科大学

研究代表者

吉川 昌之介  日本歯科大学, 歯学部, 教授 (80012714)

研究分担者 矢島 彩子  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (00287773)
熊谷 由美  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (90277591)
才木 桂太郎  日本歯科大学, 歯学部, 助手 (30297973)
高橋 幸裕  日本歯科大学, 歯学部, 講師 (00281436)
古西 清司  日本歯科大学, 歯学部, 助教授 (20178289)
キーワードPorphyromonas gingivalis / DPPIV(dipeptidyl aminopeptidase IV) / 成人性歯周炎
研究概要

成人性歯周炎の原因菌とされているPorphyromonas gingivalisはジペプチジルアミノペプチダーゼIV(DPPIV)を産生する。真核生物のDPPIVは様々な生理活性を持ち、エイズや癌との関わりも示唆されているが、細菌のDPPIVの機能はまだ明らかになっていない。本研究ではP.gingivaljs DPPIVの成人性歯周炎との関わりを、生化学的、遺伝学的な面から解析することを目的としており、本年度は以下に示すことが明らかになった。
1. 本菌のDPPIVは病原因子であることが動物モデルを用いたin vivoの系から示唆された。まず薬剤耐性マーカーを持つスーサイドベクターを利用して、dpp4の構造遺伝子のほぼ全長が欠失した完全破壊変異株を、作製した。次いでこの変異株と親株のほぼ同じ菌数をそれぞれマウスの皮下に注入したところ、膿瘍を形成する割合及び致死率は親株を接種したマウスの方が高く(p<0.05)、また体重の変化を比較すると変異株を接種したマウスの方が回復が早かった。
2. 本菌のdpp4遺伝子を大腸菌の発現ベクターに組み込むことにより、DPPIVの過剰生産株を作製した。この株から精製した組換えDPPIV蛋白の酵素学的性質はP.gingivalisの産生するDPPIVと同じであった。また組換えDPPIVを用いて抗DPPIVポリクローナル抗体を作製した。
3. dpp4遺伝子に人工的に変異を導入し、2.の発現系を利用して、変異型組換え蛋白を得た。真核生物のDPPIVで活性中心を形成するとされているSer,Asp,Hisの3個のアミノ酸残基は本菌のDPPIVでも保存されている。これらの3アミノ酸残基をそれぞれAlaに置換した蛋白のDPPIV活性は野生型DPPIVに比べて10-4以下に低下したことから、本菌のDPPIVに於いてもこの3残基が活性に関与することが示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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