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1998 年度 実績報告書

象牙芽細胞の分化を決定する転写調節因子の遺伝子クローニング

研究課題

研究課題/領域番号 10470407
研究機関九州大学

研究代表者

赤峰 昭文  九州大学, 歯学部, 教授 (00117053)

研究分担者 後藤 康治  九州大学, 歯学部, 助手 (00170473)
キーワード象牙質形成 / 転写調節因子 / 遺伝子クローニング / Gli / ジンクフィンガープロテイン / bone morphogenetic protein / growth / differentiation factor
研究概要

象牙質形成因子(DMP-63/GDF11)の上流で特異的に転写を調節し象牙芽細胞への分化を決定づける転写調節因子の遺伝子クローニングを行った。すなわち、DNA結合ドメインの相同性の高い配列を基にしてホメオボックス遺伝子およびジンクフィンガープロテイン遺伝子のプライマーを各々3セット作製した。4週齢のラット切歯歯髄からpo1y A^+ RNAを精製し、オリゴdTプライマーを用いて逆転写を行いfirst strand cDNAを得た。このcDNAを用いてPCRを行い、TA cloning systemにより遺伝子をクローニングし、オートシーケンサーにて遺伝子配列を決定した。その結果、ホメオボックス遺伝子としてLim3およびL3が、ジンクフィンガープロテインとしてGli1および新規の遺伝子がクローニングされた。この新規の遺伝子(G23と命名)はGliメンバーとジンクフィンガー領域で65%の相同性がみられた。ノーザンブロットの結果、歯牙の他に腎臓にも発現がみられた。whole mount in situではマウス胎生期の10.0日から上顎弓、下顎突起、四肢の前方部に発現し、11.5日ではwhisker follicleにも発現がみられた。歯牙の発生期においては鐘状期の歯髄に特異的に発現し、他のGliメンバーとは全く異なる発現パターンがみられた。G23はDMP-63/GDF11の発現部位に隣接していることから、象牙芽細胞への分化を抑制している可能性が示唆された。一方腎臓においてはG23の発現は12.5日からみられ、BMP7の発現と一致するも、分化した糸球体ではG23の発現は消失し、やはり分化抑制因子としての機能が示唆された。
現在マウス染色体遺伝子の配列からジーンターゲッティングを行い、このG23の歯牙発生における機能およびGDFllとの関連性をより詳細に検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Nakashima, T.Toyono, T.Murakami A.Akamine: "Transforming growth factor- β superfamily members expressed in rat incisor pulp." Archs oral Biol.43・9. 745-751 (1998)

  • [文献書誌] M.Nakashim, T.Toyono, A.Akamine, A.Joyner: "Expression of growth/differentiaton factor 11, a new member of the BMP/TGF β superfamily during mouse embryogenesis." Mech. Dev.80・2. 185-189 (1999)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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