研究課題/領域番号 |
10470409
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 喜郎 日本歯科大学, 新潟歯学部, 教授 (20060452)
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研究分担者 |
田中 紀裕 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助手 (40318548)
海老原 隆 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (40287777)
新海 航一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 助教授 (90147843)
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キーワード | カニクイザル / 直接歯髄覆罩 / CO_2レーザー / Nd:YAGレーザー / 水酸化カルシウム / 水酸化カルシウム製剤 / 機能性モノマー / 病理組織学的変化 |
研究概要 |
平成10、11年度に引き続いて、今年度も露髄面に対するレーザーの照射効果、各種機能性モノマーの歯髄刺激性ならびに直接歯髄覆罩効果および接着性レジンのハイブリダイジング効果について検討を行った。 カニクイザルの前臼歯に露髄窩洞を形成し、下記の条件で直接歯髄覆罩を行った。 1)各種機能性モノマー、もしくはモノマー(MAC-10、4-META、4-AET、HEMA、MDP、Phenyl-P等)を主成分とする接着性レジンで直接歯髄覆罩を行った。この際の窩洞処理剤としてはセルフエッチングプライマー方式でワンステップもしくはツーステップ処理が行える新規のものを中心に検討を行った。 2)水酸化カルシウム、水酸化カルシウム製剤(化学硬化型ダイカル^<【○!R】>)で直接歯髄覆罩後、接着性レジンでハイブリダイジングを行った。 3)上記実験群の内、レーザー照射による露髄創面の治癒態度を観察するためにNd:YAGレーザー/パルスマスター^<【○!R】>600LEおよびCO_2レーザー/オペレーザー^<【○!R】>03Sを用い、照射群と非照射群に分けて検討した。 4)対照は、水酸化カルシウム直接歯髄覆罩、酸化亜鉛ユージノール間接歯髄覆罩、グラスアイオノマーセメント加強裏層を行った群とした。 観察期間は短期群(3〜5日)、中期群(30日±5日)と長期群(90日±10日)とした。 今回観察が終了している範囲で結果について要約すれば、セルフエッチングプライマー方式のものでも初期の炎症性変化は経時的に減少し、露髄部は被蓋硬組織によって閉鎖されることが判明した。CO_2レーザー照射については、照射によって重篤な歯髄病変を認めることはなかったが、かといって明らかな治癒促進作用も認められなかった。今後さらなる照射条件の検討が必要であることが示唆された。歯髄アポトーシス変化については近い将来まとめて発表する予定である。 上記実験群の内の一部はすでに研究発表を終え、論文として印刷し公表済みである(研究発表欄に記載)。しかし一部は実験を続行中であり、結果がまとまりしだい公表する予定である。
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