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2000 年度 実績報告書

口腔癌微小転移に対する遺伝子診断法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10470434
研究機関愛媛大学

研究代表者

浜川 裕之  愛媛大学, 医学部, 教授 (20127905)

研究分担者 栢原 浩彰  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (50263942)
福住 雅州  愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (60294815)
キーワード口腔癌 / 微小転移 / 頸部リンパ節 / 遺伝子診断 / MASA法 / p53
研究概要

平成12年度は特に癌細胞の遺伝子変異をマーカーとする手法であるMASA法による解析を行った。口腔癌新鮮症例の生検組織からDNAを抽出し、p53エクソン4〜8の領域での変異の有無を調べたところ、約半数に変異が検出された。p53exon5のコドン158にシトシンがチミンに置き換わる変異などが見られた。この特異的な変異塩基がアンチセンスの3'末端になるようにプライマーを設定してPCRを行い、変異のある癌細胞のDNAのみを特異的に増幅した。原発腫瘍や明らかな転移リンパ節ではmutant alleleが検出されたが、シークエンスで変異を認めないリンパ節ではバンドは検出されなかったことから、高い特異性が示された。この手法はtarget geneに変異がなければ使えないこと、各症例の変異毎にブライマーを作製する煩雑さがあること、またDNA検出であることからたとえばマクロファージに貪食された癌細胞でも陽性に出ることが確認された。口腔癌ではp53の変異は、検索エクソンの範囲によるが、50〜70%程度であり、rasでは5〜10%程度である。従って、口腔癌微小転移の遺伝子診断にはp53を指標としたMASA法が有用であることを明らかにした。平成12年度はこの成果を含めて第54回日本口腔科学会総会にて宿題報告で発表した。また、上皮性マーカーとしてケラチン20について検討したが、組織学的に転移を認めないリンパ節166個中微小転移検出は5個(3.0°。)であり、低いsensitivityであった。ケラチンファミリーではケラチン13の有用性が高いことを確認した (Cancer letters,2000)。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Sumida T: "Clinical usefulness of telomerase assay for the detection of lymph node metastasis in patients with oral malignancy."Arch Pathol Lap Med. 124. 398-400 (2000)

  • [文献書誌] Hamakawa H: "Histological study on pN upgrading of oral cancer."Virchows arch. 437. 116-121 (2000)

  • [文献書誌] Hamakawa H: "Kertin mRNA for detecting micrometastases in cervical lymph nodes of oral cancer."Cancer letters. 160. 115-123 (2000)

  • [文献書誌] Fukuzumi M: "Gene expression of GLUT isoforms and VHL in oral squamous cell carcinoma."Cancer letters. 161. 133-140 (2000)

  • [文献書誌] Sumida T: "Telomerase and oral cancer."Oral Oncol. (in press). (2001)

  • [文献書誌] 浜川裕之: "口腔癌微小転移の遺伝子診断"日本口腔科学会雑誌. (印刷中).

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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