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1999 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌頚部リンパ節転移の複合診断に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470439
研究機関琉球大学

研究代表者

平塚 博義  琉球大学, 医学部, 助教授 (50165180)

研究分担者 喜舎場 学  琉球大学, 医学部・附属病院, 助手 (50224936)
津波 古判  琉球大学, 医学部, 助手 (00253964)
キーワード口腔癌 / 頚部リンパ節転移 / 遺伝子異常 / 画像診断 / 複合診断
研究概要

1,口腔扁平上皮癌頚部リンパ節転移の分子生物学的研究:口腔扁平上皮癌103例を対象に17番染色体上に存在する癌抑制遺伝子産物p53蛋白の発現と各臨床所見ならびに組織所見との関係を検討している。すなわち、ENVISIONシステムによる2ステップ免疫組織細胞化学染色法を用いて検索を進めているが、原発巣が進展している程、p53蛋白の陽性率が高い結果(p<0.03)が得られている。組織所見との関係では、p53蛋白陽性例は単核細胞浸潤が強く(p<0.02)、逆に陰性例では癌浸潤様式(山本・小浜分類)の高度浸潤型が多いことが明らかとなっている(p<0.01)。カドヘリン-カテニン複合体の減弱の有無と臨床所見との関係についてみると、E-カドヘリン(p=0.001)、α-カテニン(p=0.013)、γ-カテニン(p=0.005)がそれぞれ独立して頚部リンパ節転移との間に有意な関係が得られており、さらに診断精度を高めるための検討を行っている。
2,口腔癌頚部リンパ節転移の臨床病理学的研究:外科治療例を対象にロジスチック回帰分析を行った結果、全症例では癌の発育様式と術前化学療法の臨床効果、分化度と癌浸潤様式が頚部リンパ節転移に関与したが、N1,2症例では、原発部位と術前化学療法の効果が転移関連因子であるのに対し、NO症例のみを対象とした場合には、癌浸潤様式および単核細胞浸潤の程度が関与するデータが得られており、さらに検討中である。
3,口腔扁平上皮癌頚部リンパ節転移の画像評価に関する研究:CT画像上のrim enhancementの有無、US画像上の境界エコーの性状、内部エコーの性状に、リンパ節の短径8mm以上を転移陽性の診断基準とすると、正診率は90%を超えることを明らかにした。さらにprospectiveな検討を行っているが、現状ではほぼ80%の診断精度であり、このdescrepancyの原因について考察中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hiratsuka,H.,et al.: "Comparative study of oral squamous cell carcinoma in Okinawa,Southern Japan and Sapporo in Hokkaido,Northern Japan; with special reference to human papillomavirus and Epstein-Barr Virus infection"J Oral Pathol Med. 29. 70-79 (2000)

  • [文献書誌] 田中信幸,他: "口腔癌の頚部リンパ節転移の超音波診断と原発巣の病理組織学的診断との関連について"口腔腫瘍. 10. 297-303 (1999)

  • [文献書誌] Hiratsuka,H.,et al.: "Oral Oncology vol.vl"Multiple primary cancer of the oral cavity. 518 (1999)

  • [文献書誌] Sunakawa,H.,et al.: "Oral Oncology vol.vl"Clinico-pathological studies on effects of induction chemotherapy for squamous cell carcinoma of the tongue. 518 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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