研究課題/領域番号 |
10470440
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
田中 信幸 札幌医科大学, 医学部, 講師 (50163548)
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研究分担者 |
小田島 哲世 札幌医科大学, 医学部, 講師 (00177239)
吉田 幸一 札幌医科大学, 医学部, 講師 (60117653)
山口 晃 札幌医科大学, 医学部, 助手 (10210353)
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キーワード | 遺伝子工学 / 口腔癌 / p130 / 悪性度 |
研究概要 |
110例の口腔扁平上皮癌に対してp130モノクローナル抗体を用いて免疫染色を行ったところ、58例で陽性反応が認められ、それらの5年累積生存率は76.6%であったのに対して陰性であった52例では51.7%であった。陽性であった症例は病理組織学的に高分化型で、間質への浸潤が比較的少ない症例であり、p130による免疫組織学的所見が臨床像を把握する上で有効であることを示唆した。本結果については第6回国際口腔癌会議にて発表し、さらにOral Oncologyに論文発表した。p130の免疫組織学的所見と口腔扁平上皮癌症例の術前化学療法効果との関連について検討し、陽性症例においては術前化学療法が有効な症例が多く、また陰性症例でも化学療法後に陽性となった症例はその臨床経過は良好であることが示唆され、これを日本口腔科学会総会にて発表予定である. 口腔癌由来培養株細胞を用いた検討においてp130はG0期からG1期にかけてのリン酸化に関与し、p130蛋白質の制御異常が細胞の癌化にとって重要な役割をしていることを示唆し、現在p53,αカテニン、βカテニン遺伝子らも含めて、プライマーを作製し、新規購入のSeq 4×4を用いて突然変異による遺伝子塩基配列の変化を検討中である、さらにGene Phore電気泳動ユニットを用いてR-カドヘリンlocusのへテロ接合性の消失(LOH)を検索中である。 C-melの免疫組織学的検索を施し、口腔扁平上皮癌において59.7%に陽性反応が認められたが、陽性所見には局在性(focal)なものとびまん性(diffuse)なものとがみられた.これらの免疫組織学的所見と臨床病理組織学的所見との関連について現在、検討中である。
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