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2000 年度 実績報告書

歯周病原性細菌由来熱ショック蛋白質に対する宿主反応

研究課題

研究課題/領域番号 10470447
研究機関徳島大学

研究代表者

日野出 大輔  徳島大学, 歯学部, 助教授 (70189801)

研究分担者 増田 かなめ  徳島大学, 歯学部, 助手 (30243710)
吉岡 昌美  徳島大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90243708)
中村 亮  徳島大学, 歯学部, 教授 (30034169)
横山 正明  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10314882)
田部 慎一  徳島大学, 歯学部, 助手 (40284301)
キーワード熱ショック蛋白質 / 歯周病原性細菌 / GroEL様蛋白質 / 遺伝子解析 / 分子相同性 / 細胞毒性 / Campylobacter rectus / Actinobacillus actinomycetemcomitans
研究概要

歯周病原性細菌熱ショック蛋白質(HSP)のリコンビナント蛋白質の作成に先立ち、C.rectus GroEL様蛋白質の遺伝子解析を試みた。この蛋白質のN末端アミノ酸配列及び他の細菌とも相同性の高いC末端側配列をもとに20bpのミックスプライマーを作成し,C.rectusゲノムDNAを鋳型としたPCRを行ったところ、その産物はアガロースゲル電気泳動法により1.6kbpの増幅バンドとして確認された。ダイ・ターミネーター法によりこのPCR産物の核酸配列を調べた結果、547アミノ酸(推定分子量57.8kDa)をコードしていることが明らかとなった。また、ヒト由来HSP60とアミノ酸配列において48.5%と非常に高い分子相同性が確認された。歯周病原性細菌HSPと宿主HSPのファミリー内での高い分子相同性は自己免疫反応を導く可能性を示唆するものである。現在、この核酸配列をもとに選択した制限酵素を用い、断片化したゲノムDNAをプラスミドに組み込み、更に大腸菌に遺伝子導入してリコンビナントGroEL様蛋白質産生菌を作成中である。
高濃度のHSPの上皮細胞へ対する影響は、未変性GroEL様蛋白質が比較的精製しやすいA.actinomycetemcomitansのみで結果を得ている。歯根膜上皮細胞及びHaCaT上皮細胞へは1.0μg/mlの濃度で同蛋白質を添加しても細胞増殖への影響はあまりなかった。一方、2.0μg/ml以上の高濃度になると両者ともその増殖への影響が認められ、特にHaCaT上皮細胞へ4.0μg/mlの高濃度で添加するとその生細胞率が無添加のものと比較して10%にまで低下するなど、この蛋白質に細胞毒性が認められた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 赤木毅 他6名: "Campylobacter rectus と Helicobacter pyloriの共通抗原"口腔衛生学会雑誌. 50. 592-593 (2000)

  • [文献書誌] 横山正明 他6名: "Campylobacter rectus表層抗原物質の性状"口腔衛生学会雑誌. 50. 594-595 (2000)

  • [文献書誌] 日野出大輔 他1名(分担執筆): "歯周病-新しい治療を求めて-、歯周病原細菌の熱ショック蛋白質"医療先端技術研究所. 536 (2000)

  • [文献書誌] 日野出大輔 他4名(分担執筆): "歯科医学と健康の創造(歯界展望/増刊号)、歯周病原細菌由来熱ショックタンパク質の病原性"医歯薬出版. 384 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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