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1999 年度 実績報告書

歯の移動に対する歯槽骨・骨細胞の細胞間ネットワーク機構の反応

研究課題

研究課題/領域番号 10470449
研究機関北海道医療大学

研究代表者

溝口 到  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (20200032)

研究分担者 坂倉 康則  北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (60128915)
加賀山 学  東北大学, 歯学部, 教授 (60004610)
矢嶋 俊彦  北海道医療大学, 歯学部, 教授 (10018749)
笹野 泰之  東北大学, 歯学部, 助手 (30196191)
武内 真利  北海道医療大学, 歯学部, 講師 (00143595)
キーワード骨細胞 / 歯の移動 / メカニカル・ストレス / 細胞死 / アポトーシス
研究概要

骨細胞は骨基質内に埋もれた状態ではあるが、互いに、あるいは骨表面の細胞と連結して細胞間ネットワークを形成し、骨改造過程に重要な役割を担っていることが指摘されている。しかし、歯の移動時に加わるメカニカルストレスが歯槽骨内部に存在する骨細胞、および細胞間ネットワークにどのような影響を及ぼすかについては不明な点が多い。
そこで本研究では、歯の移動時における圧迫側および牽引側での歯槽骨・細胞間ネットワークの動態について、形態学的、免疫組織学的、そして遺伝子組織学的に検討することを目的とした。
1.実験動物および歯の移動方法
実験動物として生後8週齢のWistar系雄性ラットを用いた。歯の移動は,矯正用加工硬化型 NiTi合金ワイヤー(0.152mm)を使用し上顎第一臼歯の近心移動を初期荷重約10gで行う方法を撰択した。その結果、この方法が変性組織の出現に関わる歯槽骨骨細胞の経時的観察には、適していることは、以前報告したとおりである。
2.歯の移動に対する歯槽骨骨細胞の形態変化について
本研究では従来観察が困難であった骨細胞の観察方法として Alexa 488 標識 phalloidinによるF-actin染色とDAPIによる蛍光核染色をおこなったところ、変性組織に対応する歯槽骨骨細胞の一部に核の濃縮、断片化及び細胞質の変性、消失が認められた。また、骨細胞の細胞死を証明するために TUNEL 法、電子顕微鏡による観察を併せて行った。実験的歯の移動に伴い骨細胞に細胞死が認められることは、メカニカル・ストレスに対する骨細胞の反応というよりも、変性組織の出現による歯根膜サイドからの細胞間ネットワークの消失によるものと考えられた。今後はさらに、骨細胞の代謝活性のマーカーとなり得るさまざまな成長因子、サイトカイン等についても検討を加え歯槽骨・細胞間ネットワークの動態を明確にしていく子定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 溝口 到: "下顎骨の成長現象と下顎頭軟骨の生物学的特徴"東北大学歯学雑誌. 18・1. 1-21 (1999)

  • [文献書誌] 吉田 育永: "骨格型反対咬合症に対する上顎前方牽引装置の効果"日本矯正学会雑誌. 58・5. 309-317 (1999)

  • [文献書誌] Yosida Y.: "Combined Maxi Llang protracti on and chnicap appliances treatment effects"Angle Orthod. 69・6. 543-552 (1999)

  • [文献書誌] Abiko Y.: "immuno histo chemical localization of a large CSPG in epithelia"J.Histochem. (in press).

  • [文献書誌] SaSano Y.: "Protein Expression of major bone.ECM befor and after calufication"Anat Embryol. (in press).

  • [文献書誌] 溝口 到: "矯正 Year Book'99"近心傾斜を示す臼歯に対する対応. 4 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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