研究課題/領域番号 |
10470450
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
向井 美惠 昭和大学, 歯学部, 教授 (50110721)
|
研究分担者 |
綾野 理加 昭和大学, 歯学部, 助手 (50297016)
田村 文誉 昭和大学, 歯学部, 助手 (60297017)
大塚 義顕 昭和大学, 歯学部, 助手 (10266166)
|
キーワード | 摂食・嚥下機能 / 舌運動 / 顎運動 / 超音波診断装置 / EMG / 顎運動3次元解析装置 / 姿勢 / 同時記録 |
研究概要 |
平成10年度科学研究費報告(第1年度) 咀嚼・嚥下時の舌運動と下顎運動の動態と協調を検討する目的で、超音波診断装置と新たに購入した顎運動3次元解析装置BioPakからの情報を同一時系列で処理するシステムを構築した。 1. 他の計測機器や計測野の位置的変化により生じるBioPakからの3次元data行列の歪を検証する目的で、まず後述する計測椅子の頭部レストに固定した計測検定装置を作成し、各方向成分と速度成分の変動を日変動も含めて計測・検討した。各軸長さ成分に計測条件による定性的な歪が生じることが判明し、その後の計測結果の補正に用いている。 2. これに同時記録した超音波診断装置からの画像解析dataを重ね、更に咀嚼筋や後頚筋などの筋活動をEMGで同時記録することで、咀嚼・嚥下時の下顎運動と舌運動の協調を多角的に解析することが可能となった。 3.こうした顎運動と舌運動の強調が、姿勢の変動により受ける影響を解析・検討する目的で、本研究のために開発した姿勢変換可動椅子上で被検者の頭頚部・上体・下肢屈曲の角度を任意に変えて上記計測を行っている。また計測にあたっては被検者の姿勢・運動を同時Video撮影し、計測条件の再現性を高めると同時に、姿勢変動による変化をより可視的に評価しやすくした。 今後の課題 1. 但し、顎運動解析装置の検出アンテナの形状により、超音波プローブの設置方向や位置、姿勢変動領域に限界があることも判明した。特に喉頭挙上についての評価には、食塊の舌後方部への移送以降の運動解析が不可欠であり、これに適したプローブ形状を検討中である。 2. 次年度以降には、呼吸機能との協調を検討する目的で動脈血酸素飽和度(SpO2)の同時計測を予定しているが、傍証dataとして胸郭部の運動記録法を現在模索している。
|