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1998 年度 実績報告書

ジェネティックアナライザを用いたキャピラー電気泳動法による歯からのDNA型分析

研究課題

研究課題/領域番号 10470453
研究機関日本大学

研究代表者

小室 歳信  日本大学, 歯学部, 助教授 (50139200)

研究分担者 堤 博文  日本大学, 歯学部, 助手 (30188594)
向山 レイ  日本大学, 歯学部, 講師 (40059902)
キーワードPolymor phism / DYS389 / Direct sequencing / Repeat structure / Polymerase chain reaction (PCR) / 歯科法医学 / 歯髄 / 唾液
研究概要

Y染色体上のマイクロサテライトは,男性固有の遺伝子領域であることから,性犯罪や父子鑑定に有用である。DYS389ローカス(以下,DYS389),はCTATおよびCTGTのリピート数に由来する複合構造をもった反復配列多型であり,その多型を示す2ヵ所のリピート構造の間にforwardプライマーと同一の配列を含む非リピート配列が介在している。したがって,このforwardプライマーを用いたPCRによりDNAサイズの異なる2つのPCR産物(DYS389 IおよびDYS389 II)が得られ,それぞれに鎖長多型が認められる。ところが,これまでに各アリールのシークエンスに関する詳細な報告は見当たらない。
そこで今年度は,男性歯髄69例および唾液48例からDNAを抽出し,DYS389を増幅した後,まず,PCR産物についてポリアクリルアミド変性ゲル電気泳動法により鎖長多型を検討した。その結果,DYS389 Iではアリール8〜12,DYS389 IIではアリール24〜29が出現し,アリール11(50%)およびアリール27(37%)が最も高い頻度を示した。DYS389 IとDYS389 IIのgene diversityはそれぞれ0.655,0.748であった。2つのローカスの組み合わせにより試料117例は16通りに分類され,アリール28と11の組み合わせが最も高く,20%出現した。つぎに,PCR産物についてジェネティックアナライザABI PRISM 310を用いてダイレクトシーケンシングを行い,各アリールのリピート構造について検討した結果,DYS389 Iでは(CTGT)_a(CTAT)_r,DYS389 IIでは(CTGT)_p(CTAT)_q(CTGT)_a(CTAT)_rであることを確認した。DYS389 Iのアリールにはrのリピート数(r=8〜12)が,またDYS389 IIのアリールにはrに加えてpおよびqのリピート数(p=4,5;q=10〜14;r=8〜12)が反映していた。以上のことから,DYS389 IIについては,同鎖長異型を示すアリールの存在が確認され,個人識別および父子鑑定に極めて有用であることがわかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 小室歳信: "DYS 389ローカスのリピート構造の検討" 日本法医学雑誌. 52・4. 227-232 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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