研究課題/領域番号 |
10470464
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
海老塚 豊 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (90107384)
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研究分担者 |
折原 裕 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (30137905)
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キーワード | トリテルペン / サポニン / トリテルペン合成酵素 / オキシドスクワレン / cDNA / PCR / オタネニンジン / カンゾウ |
研究概要 |
カンゾウ、オタネニンジンをはじめ数種のトリテルペン生産植物から常法に従いmRNAを抽出、逆転写しcDNAプールを調製した。これを鋳型に、既知のオキシドスクワレン閉環酵素の保-存領域からデザインしたプライマーでNestedPCRを行い、コアに相当する約450bpの断片を増幅した。それぞれのコア配列情報を利用しRACE-PCRにより全長をカバーするcDNAを取得した。これら全長cDNAを酵母発現用プラスミドに組み込み、ラノステロール合成酵素欠損株の酵母を形質転換し酵素機能の同定を行った。形質転換酵母の細胞を有機溶媒で抽出し生産化合物をLC-MSで分析し、必要な場合はNMRでも構造解析し生産化合物を同定した。その結果、トリテルペン合成酵素cDNAとして、β-アミリン合成酵素をオタネニンジン、カンゾウ、エンドウ、シラカンバから、α-アミリン合成酵素をエンドウから、またルペオール合成酵素をオリーブ、タンポポ、シラカンバ、シロイヌナズナから取得した。これらはいずれも約800アミノ酸残基からなるポリペブチドをコードしており、いずれの間も約70%以上の配列相同性を示した。これらのうち代表的なクローンおよびそのアンチセンスDNAを植物形質転換用プラスミドに組み込み、モデル植物としてシロイヌナズナおよびタバコの形質転換を行っている。
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