研究課題/領域番号 |
10470473
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加茂 直樹 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (10001976)
|
研究分担者 |
鷲見 正人 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30281819)
奈良 敏文 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30241350)
宮内 正二 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30202352)
|
キーワード | ファラオニスフォボロドプシン / 発現系の構築 / バクテリオロドプシン / 吸収波長 / プロトンの移動 / ph測定 / シッフ塩基 / Natronobacterium pharaonis |
研究概要 |
1.ppRの吸収波長制御機構の検討.バクテリアのロドプシン様タンパクは4種類存在する。そのなかで、ppR(pR)のみが他のものより約60-80nm短波長にある.その原因を明らかにするため実験を行った.バクテリアのロドプシン様タンパクはお互いに相同性が高いので、いくつかのアミノ酸残基の置換で吸収極大波長が変化するのではないかと考えた.そこで、現在までにわかっている28種のバクテリアのロドプシンのアミノ酸の配列を比較した.長波長に吸収極大があるものは共通に持っていて、短波長に吸収を持っているものは異なる残基を持っているアミノ酸残基を探すと、3カ所存在することが分かった.そこで、この3カ所をすべて長波長型に置換した変異体を作成したが、吸収波長は約15nm長波長に移動したに過ぎなかった.さらに研究を続ける必要がある. 2.極めて感度よく溶液の微少のph変化を測定できる方法を開発した.この方法を用いて、ppRにおいて、O中間体の生成時にプロトンの吸収がおこり、O中間体の崩壊時にプロトンの放出が起こることを明らかにした. 3.ppRは走行性の受容体であるが、トランスジューサータンパクと膜中では複合体を作っている.そこで、複合体の 発現系の構築を行った.走行性の欠損した株に、この複合体を発現させると、走行性が回復した。
|