• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

機能性RNA分子のX線構造解析による構造基盤解明と医療への展開

研究課題

研究課題/領域番号 10470476
研究機関静岡県立大学

研究代表者

藤井 敏  静岡県立大学, 薬学部, 教授 (10107104)

キーワード核酸-蛋白質複合体 / 高次構造予測 / 構造-活性相関 / アルキル化塩基 / 修復機構 / 分子置換法 / X線構造解析 / 加水分解機構
研究概要

1)塩基除去DNA修復酵素群の基質認識と修復機構の構造基盤
大腸菌AlkA(3-methyladenine-DNA glycosylase II)とDNAとの複合体モデルを、関連酵素のX線結晶構造と変異実験結果から構築した。我々の解析したDNAなしの酵素構造から、基質DNAがクサビ状に曲がる様式で結合させることが出来る。また、損傷塩基を二重らせん構造からフリップアウトさせている。この折れ曲がり構造認識には蛋白質のhelix-pairpin-helixモチーフおよびクサビ構造にはロイシン125が重要である。損傷塩基の基質認識は、一連の芳香環がつくるポケットでなされており、アルキル化によって正に帯電した塩基とのπ-cation相互作用で行われているモデルを提唱した。
(2)DNA修復系酵素MutTのタンパク質構造解析および構造活性相関に関する考察
129アミノ酸からなるMutTタンパク質は、ヌクレオシド三リン酸をヌクレオシドーリン酸に加水分解する酵素で、ヌクレオチドプール内に存在する変異ヌクレオチド、8-oxo-dGTPを分解除去する。
このMutTのX線タンパク質構造解析に着手した。解析に用いた結晶は、分解能は2.20Åで、回折データは解析を行う上で良好であると判断した。X線解析の位相決定法としては、NMR構造を初期構造とする分子置換法を行っている。8-oxoGを中心とした変異、反応機構について、主に分子表面の静電ポテンシャルに着目した構造活性相関に関する考察を行った。この酵素には明確な結合ポケットは存在せず、βシート領域の上に基質が張り付くような状態で結合し、Leu4、Ile6、Ile80、Leu82と疎水性相互作用により捕獲されると考えられる。また、金属カチオンが酵素基質複合体の形成に重要な役割を果たしているモデルを考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Satoshi Fujii & Yuriko Yamagata: "Structural bases for substrate recognition and repair Agitem of base-excision DNA repair proteins"Nudeic Acids Syn.Secies. 44. 57-58 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi