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1998 年度 実績報告書

筋収縮活動時における筋細胞内膜系の立体構造変化に対する運動トレーニングの影響

研究課題

研究課題/領域番号 10480009
研究種目

基盤研究(B)

研究機関鹿屋体育大学

研究代表者

竹倉 宏明  鹿屋体育大学, 体育学部, 助教授 (00206963)

研究分担者 吉岡 利忠  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (50056933)
キーワード骨格筋 / 興奮収縮連関 / 筋小胞体 / T管 / 筋収縮 / トレーニング
研究概要

全ての運動は骨格筋が収縮し、関節が可動することにより行われている。骨格筋の収縮は運動神経終板の活動電位が筋細胞膜に伝達されることから開始され、その興奮は横行小管(T管)系に伝達される。T管は筋小胞体(SR)との間にトライアドを形成し、カルシウム(Ca^<2+>)チャンネルを介してCa^<2+>が放出される。筋細胞内膜系及びCa^<2+>チャンネルは、一過性の運動あるいはトレーニングに伴い比較的容易にその形態及び構造上の特性を変化させ、極めて柔軟かつ合目的に運動に適応する。従って、トレーニングに伴う筋のパフォーマンスの向上には、筋細胞内膜系及びCa^<2+>チャンネルの構造上の適応変化がその一翼を担っているものと推察される。本研究では、トレーニングにより質・量的にパフォーマンスが向上した骨格筋細胞を対象として、筋細胞内膜系及びCa^<2+>チャンネルの構造変化を3次元的(立体的)に観察することによりその立体モデルを構築し、加えて筋収縮中の動態をリアルタイムで観察することを目的としている。本年度は、トレーニングに伴いパフォーマンスが向上した骨格筋における筋細胞内膜系及びCa^<2+>チャンネルを可視化して観察し、画像処理により3次元(立体)モデルを構築することを目的として実験を行った。トレーニングにより肥大した骨格筋細胞の筋細胞内膜系及びCa^<2+>チャンネルを可視化して、電子顕微鏡により観察しその形態的特徴を検討した。トレーニングに伴い肥大した骨格筋細胞では、T管の走行の乱れが生じ、加えてSRの部分的断列も観察された。骨格筋の過収縮は筋細胞の蛋白同化作用の部分的高進をもたらす一方で、その他の構造タンパク質に対しては物理的ダメージを引き起こす可能性が示された。骨格筋細胞に対するトレーニングの影響は分子レベルでは種々のタンパク質に対しては異なる影響を与える可能性が示唆された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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