本研究は最終年度を迎え、総括の段階にいたった。しかし、当初の計画より、視覚シミュレーター(CGによる)の作成に手間どったこと、また選手のコース滑走時に脳波測定における技術的問題が未解決であったことなどにより、全体の研究計画の変更を余儀なくされた。そこで本年度は昨年度の積み残しになっていた心拍を指標とした滑走時覚醒水準の変化を検討し、さらにシミュレーターを利用した滑走イメージ時の心拍反応と比較するすること、およびCGによる滑走シミュレーターについて滑走面やコースおよび滑走速度などの点で実際の滑走に近い条件を作るなどの改善をはかり、より現実感がもてるモデルにすることなどを主な研究目的とした。さらに3年間の研究成果をふまえ、より大規模な研究プロジェクトへ発展させる計画を作成することとした。研究の成果としては、現実感がもてる滑走シミュレーターが作成できたことまた滑走シミュレーション時の心拍反応の分析から実際の滑走時の心拍反応パターンに類似した傾向が見出された。
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