本研究第1年目における英国とアイルランドにおけるタウンシップおよびその関連領域単位の実態とその機能変遷についてのデータ整理にもとづき、それを論文に作成した。同時に北米ニューイングランドおよび中部大西洋岸地域の英領植民地におけるタウンシップの実態と概念の変遷に関するデータ収集を行った。これらの英領植民地において、イングランドにおける機能変遷とは別個に、タウンシップ概念の変容が進み、ニューイングランドでは土地計画の単位としての要素が、中部大西洋岸では行政単位としての要素が、主要なタウンシップの機能となったことが判明した。これはさらに、方格状の土地区画を基本とする北米のタウンシップへと変遷する。
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