研究概要 |
本研究はタウンシップの用語と実態の起源地である英国において、特にその典型的な展開をみたヨークシャーにおけるその実態を確認し(「近代初期ウェストヨークシャーにおけるタウンシップの領域とその機能変遷」『地図と歴史空間』大明堂、2000年)、さらにその概念が英国植民地へと伝播する過程において、地域的に多様な変遷と展開を経た状況を究明し、その類型化を試みた('The concept of 'townships' in Britain and the British colonies in the seventeenth and eighteenth centuries'. Journal of Historical Geography,27-2,2001)。さらに明治時代の北海道においても北米のタウンシップがモデルとされる植民地区画の系譜について検討した(「北海道植民地区画の特性と系譜」『歴史地理学』44-1,2002年)。以上の3論文によってタウンシップの伝播と変容に関する比較歴史地理学的研究は一応の結論を得るに至った。
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