研究分担者 |
中田 高 広島大学, 文学部, 教授 (60089779)
隈元 崇 東京都立大学, 理学系研究科, 助手 (60285096)
堤 浩之 京都大学, 大学院理学研究科, 助手 (60284428)
宮内 崇裕 千葉大学, 理学部, 助教授 (00212241)
渡辺 満久 東洋大学, 文学部, 助教授 (30222409)
|
研究概要 |
本年度の研究では,まず活断層のデータベースの基となる全国の活断層図を縮尺2.5万分の1地形図約4,000枚にとりまとめた.活断層図の作成のために,分担者で全国を地域割りして空中写真の再判読をおこった.当初,空中写真は1/2万分を使用する予定であったが,全国を同一精度でカバーすること,地形の人工改変などの影響が少ない1960〜1970年代の撮影写真が望ましいこと,判読枚数と日程の調整から効率的に行えることなどから縮尺1/4万空中写真を使用した.断層図の凡例は,その活断層が主として第四紀後期に繰り返し活動しているかどうかに注目し,確実な活断層(確実度I)とやや不確かな活断層(確実度II)に2分し,さらに確実度Iに対しては,その位置の精度・性状に応じて出来るだけ詳細に表示出来るように工夫した.その結果,これまでの見落とされていた重要な活断層を発見したり,過大評価されていた活断層を削除するなど,活断層分布のデータの刷新が行われた.そして,どこにどのような活断層が分布するか,またある地域で特に重要な活断層はどれかといった活断層の分布に関する評価を可能にすることができた. さらにこれらの分布図を基に,それぞれの活断層の諸元をデータベース化するために,その基礎となる断層図の数値化・画像化を行った.主な活断層図約1300枚の地形図をGIS化するためにスキャナーでコンピュータに取り込む作業を行った. 次年度は,分担者相互で空中写真判読のクロスチェック作業に基づいて,活断層図の表現の修正を行う.その上で各活断層の諸要素の抽出を行い,これらのテキスト化作業によって表示システムと検索システムからなるデータベースのための骨格を組み立てる.
|