研究課題/領域番号 |
10480045
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 愛知教育大学 |
研究代表者 |
村尾 忠廣 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (40024046)
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研究分担者 |
小川 容子 鳥取大学, 教育学部, 助教授 (20283963)
片寄 晴彦 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (70294303)
新山王 政和 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10242893)
南 曜子 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (10135395)
大西 友信 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10023988)
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キーワード | ピッチマッチ / キーの統一化 / ビートのタイミング / リズムの同期 / わらべ唄のキー / 声域と声区 / 歌唱教材の音域 / タゴビート |
研究概要 |
本研究の科学研究費助成が平成10年度11月に決定されたため、研究計画を練り直し本年度は以下の研究をおこなった。 1) 研究テーマの一つである「自由斉唱における男女のキーの統一化」に関しては、戦後の歌謡曲の音域の変化を分析的に調査した。1950年代から70年代までは、男女が自由に歌うと自ずと1オクターブ乖離したかたちのユニゾンになっていたが、90年代以降は男女の声域の差が少なくなってきている。そのため、しばしば実音が同じ高さの文字通りのユニゾンで歌われるという現象が起こってきた。本研究では、戦後の歌謡曲の音域を個々の作品ごとに平均、標準偏差を算出して統計的に分析した。分析にあたっては、リズム(個々の音の長さ)を標準化して平均の平均を算出することが必要であるため、“Melody Analysis"というソフトウエアを作成して作業をおこなった。この結果は、第2回アジア・太平洋音楽教育学シンポジウム(ロンセストン、タスマニア、オーストラリア)で発表した。 2) 本研究の中心となる運動ビートと歌の関係に関しては、和歌山大学システム工学部の片寄晴彦氏が中心となってイメージ情報科学研究所の協力を得てソフトウエアの開発に取り組んでいる。動作解析のためのセンサーを開発し、複数の歌のタイミングとの関係を同時に分析できるようなソフトウエアである。現在、必要な機材を購入し、分析ツールの動作確認を行っている段階である。歌のピッチをリアルタイムに算出するツールに関しては、以前に開発していたVSGというソフトを今回の研究のために変形、発展させようとしている。いずれのツールも今年度中にほぼ完成の予定である。
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