研究課題/領域番号 |
10480056
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
計算機科学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
前川 守 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (10126162)
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研究分担者 |
中山 健 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 助手 (40296348)
前川 守 電気通信大学, 大学院・情報システム学研究科, 教授 (10126162)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | Eunice 97 / オブジェクト指向 / 並行プログラム / 継承異常 / ソフトウェア開発 / CASEツール / 要求仕様抽出 / 要求仕様検証 |
研究概要 |
ソフトウェア工学の目的は、情報システムの開発と保守をいかに正確にそして容易にするかという事である。従来のウォーターフォールモデルは、開発段階が明確に分けられるという前提にしており、各段階間で情報が誤る可能性が非常に高いという本質的な問題があった。本課題では、仕様記述から設計・実装までを一貫して支援する単一体系とツール群を提供し、さらに開発方法論についても検討を行った。 一般に情報システムは動的なものであり、時間的な知識を表現・推論できることが重要である。本課題の単一体系は拡張された時相論理を基礎としていて、複雑な時間的性質の記述と、検証・テストが容易に行なえる。 これに基づいて、次のようなものを含む開発支援ツール群を作成した。非瞬間イベントとその時間関係の表現が可能な拡張状態遷移図エディタは複数イベントの発生時刻の関係による状態の遷移を簡潔に記述できる。動的Fault Treeを用いた安全性検証ツールは、機能的仕様が安全性仕様を充足しているかを検証する。 開発方法論の面では、ソフトウェア開発の企業でヒアリングを行い、要求仕様の各部分の確実性を的確に評価する事が重要であるとの知見を得た。現実のシステム開発では、要求仕様は開発開始後であっても継続的に変化する。開発の極めて初期段階の支援では、発注者の各部署の安定性や力関係まで考慮し、個々の要求が最終的な要求仕様まで残る可能性を的確に評価し、確実性の高いものから具体化する事が有効である。
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