研究概要 |
平成10〜11年度は,視線及び頭部移動を用いたコンピュータ入力システムの開発と,その拡張を行なった.これにより,アイマークレコーダ(株式会社ナック製"EMR-7")及び3次元位置センサ(POLHEMUS社製"3 Space Fastrak")を用いた入力システムによる,注視状態の検出,眼球の追従運動状態の識別機能が実現し,平成12年度はこれらの成果に加えて,新たに追加的なシステム開発及び研究を実施した. 1.サッケード運動の識別機能を追加し,得られたデータをもとに,ファジィニューラルネットを用いた視線選択に関するユーザの意図の識別システムを開発した.これに付随して"ルール削除型学習"を考案し,その評価を行なった. 2.DPマッチングを用いた頭部ジェスチャの識別システムを開発し,視線によるフォーカスの移動及びズーミングの評価を行なった. 3.ユーザの動作識別のためのファジィ連想記憶システムを開発した. 4.本システムで採用した確率的ネットワークにおける知見を,情報検索システムに応用し,さらにそのファジィ化による改善を行なった. 5.推論システムにおいて特に,可能性理論における信念更新の理論的枠組みに着目し,その定式化を行なった. 6.平成11年度に,入力装置として超音波物体識別システムを用いた,パルスニューラルネットワークシステムを開発した.12年度は,これを移動物体に拡張し,コミュニケーションインタフェースへの追加を行なった.
|