研究課題/領域番号 |
10480090
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
笹谷 努 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10002148)
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研究分担者 |
鏡味 洋史 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70016476)
大島 弘光 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (10213703)
笠原 稔 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40001846)
渡邊 暉夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40135900)
岡田 広 北海道開発コンサルタント株式会社, 物理探査技術顧問
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キーワード | 大規模陥没堆積盆地 / 札幌都市域 / 強震動観測 / 深部地下構造 / 微動のアレイ観測 / 地震波の増幅特性 / 地震波への盆地端部効果 / ゾーネーションマップ |
研究概要 |
最近の50-100万年間の沈降量が500m以上の「大規模陥没堆積盆地」に属する石狩低地帯の西部、人口180万に達する札幌都市域を対象として、地質学および物理探査学の方法で深部地下構造(速度構造)を推定し、さらに、強震動観測記録の解析から、その構造の地震波への影響を明らかにし、最終的に地震動災害の評価を行なうことが本研究の目的である。平成10年度における研究実績は以下の通りである。 (1)3地点(札幌都市域西部、東部、南部)における500mボアホールと地表での観測記録から、堆積層による地震波の増幅特性を推定した。また、増幅特性の地域性を明らかにした。 (2)札幌都市域北部の8地点において微動のアレイ観測を実施し、推定されたレイリー波の位相速度から、深度約2kmまでのS波速度構造を推定した。 (3)既存のボーリング地質柱状図、重力異常図と上記微動探査結果をもとに、札幌都市域西部の山地と平野の境界における2次元地下構造(速度構造)を推定した。 (4)その山地と平野の境界(盆地端部)による地震動への影響を評価する目的で、境界を横切る3地点に強震動アレイ観測点を新たに展開した。残念ながら、本年度は北海道周辺の地震活動度が低く、震度の大きな記録を得ることができなかった。 (5)2次元構造による地震動のシミュレーションと得られた小地震による記録との比較から、その構造の妥当性を検討した。しかし、現時点では、十分な一致を得たとは言い難い。 (6)過去の地震によるアンケート震度調査と、簡便な微動測定をもとにした札幌都市域の地震ゾーネーションマップを作成した。
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