研究分担者 |
岩田 好一朗 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10029150)
柴田 明徳 東北大学, 災害制御研究センター, 教授 (30005251)
吉中 龍之進 埼玉大学, 工学部, 教授 (00008822)
田中 哮義 京都大学, 防災研究所・巨大災害研究センター, 教授 (70293959)
椎葉 充晴 京都大学, 工学研究科, 教授 (90026352)
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研究概要 |
阪神淡路大震災を始めとする近年の未曾有の規模の地震,火山活動,集中豪雨による災害を見ると,災害が発生した時の実時間災害対応能力が被害の拡大を抑えるために決定的な重要性を持っていることは明らかである。わが国の実時間災害対応の体制の現状は必ずしも満足のいくものではない。そこで,実時間災害対応の研究を,自然災害総合研究班で組織的に進めるべき課題として位置付け,全国の様々な災害領域の研究者を結集し,そのための研究委員会を組織した。 研究の初年度にあたる本年は,特に,突発災害発生時の研究班編成と災害情報の交換のあり方について検討するとともに,実時間災害対応に関する研究の基本的方針を決定した。その結果,実時間災害対応ネットワークは,それを通して災害情報が伝達されると同時に,それを維持すれば災害科学の成果・現象に関するデータが収集・蓄積されていくような仕組にすべきであると考え,そのための試験的なシステムの構築に着手した。すなわち,災害情報のクリアリングハウスと位置付けられるべきWWWホームページを開設し,メーリングリストによる災害研究者への災害情報の同報システムを作成した。また,実時間災害対応に関連して,地域防災計画に基づく災害情報伝達シミュレーション,災害現象の実時間シミュレーションの研究の現状を分析した。 災害の地域特性の分析と資料の収集については,地区別に研究組織を作り,災害発生機構,防災・減災策とそのための体制のあり方について研究活動を行い,多くの研究会を開催した.その主なものをあげると,(1)災害調査などに効果的に対応するための災害対応ネットワークの構築(2)資料解析,資料の利用環境整備ためのコンピュータ・ソフトの充実と開発(3)駒ケ岳並雌阿寒岳の噴火機構とその規模に関する検討などである.
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