電気通信大学に既設の電子ビーム型多価イオン源を用いて多価イオンを生成し閉じ込め、その分光学的研究を行った。 本研究の主題である禁制線の観測に関して、沃素、キセノン、セシウム、バリウム元素のチタン様多価イオンの基底状態内の可視域における禁制遷移を見い出し、その波長を決定した。このような系統的な測定は世界で初めてであり、他の重元素に関しても来年度以降同種の研究を展開させる予定である。 そのためには、観測波長領域の広いエシェル型分光器が有用であるため、この分光器の設計製作を今年度後半に行い、来年度以降の実験に備えた。
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