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2000 年度 実績報告書

Pd-系合金による水素同立体の吸収-放出の動力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10480106
研究機関富山大学

研究代表者

渡辺 国昭  富山大学, 水素同位体科学研究センター, 教授 (50001326)

研究分担者 波多野 雄治  富山大学, 水素同位体科学研究センター, 助教授 (80218487)
松山 政夫  富山大学, 水素同位体科学研究センター, 教授 (90135004)
キーワードPd-Pt合金 / 水素 / 吸収 / 脱離 / 拡散 / 速度式 / 同位体効果 / 吸着
研究概要

アルゴンアーク炉でPd-4at%Pt合金を調製したインゴットを鑢で削り落として得た200メッシュ以下の粉体を試料とし,軽水素及び重水素の吸収速度を10TorrのAr雰囲気下,温度0〜100Cの範囲で測定した.なお水素同位体の測定圧は0.1〜10.0Torrとした.吸収曲線は,いずれの気体でも,温度,圧力に関係なく,水素分子の解離吸着,吸着水素原子の会合脱離及び拡散を含む
【numerical formula】
で記述できた.上のモデルによる解析により以下の知見が得られた.
・軽水素の解離吸着の活性化エネルギー(ΔE_<ads>)は28,重水素では31kJ/molであるが,室温付近での吸着速度は軽水素の方が約1.5倍大きい.
・脱離の活性化エネルギー(ΔE_<des>)は軽水素47,重水素で46kJ/molであるが,室温付近での脱離速度は重水素の方が約2倍大きい.
・拡散の活性化エネルギー(ΔE_<dif>)は軽水素及び重水素とも28kJ/molであるが,重水素に対する頻度因子は軽水素よりも約1.5倍程度大きい.
・前報に比べると,ΔE_<ads>(H)及びΔE_<des>(H)とも約8kJ/mol程大きいが,ΔE_<dif>(H)はほぼ一致した.表面分析の結果,試料表面の炭素及び酸素による被毒が前者の原因であると結論した.
・他方,拡散係数は本法により正しく評価されていると結論した.得られたΔE_<dif>(H)の値は純Pdに比べ約7kJ/mol程大きく,室温付近での拡散係数はPdの1/100程度ときわめて小さい事が知られた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] J.L.Wan: "Kinetics of Hydrogen Absorption by Pd-4%Pd Alloy"Ann.Rept.Hydrogen Isot.Res.Centr.,Toyama Univ.. 19. 9-19 (1999)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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