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1998 年度 実績報告書

低放射化マルテンサイト鋼における高濃度ヘリウムによる自己修復機能の発現

研究課題

研究課題/領域番号 10480108
研究種目

基盤研究(B)

研究機関京都大学

研究代表者

木村 晃彦  京都大学, エネルギー理工学研究科, 教授 (90195355)

研究分担者 山本 雅博  京都大学, 工学部, 助教授 (60182648)
長谷川 晃  東北大学, 工学部, 助教授 (80241545)
高橋 平七郎  北海道大学, エネルギー先端工学研究センター, 教授 (80001337)
キーワード核融合炉材料 / 低放射化フェライト鋼 / ヘリウム注入 / 照射脆化
研究概要

核融合炉構造材料放射化マルテンサイト鋼に高濃度ヘリウムを注入し,その変形・破壊挙動に及ぼすへリウムの影響を硬さ測定,Small Punch試験およびTEM組織観察にて調べた.試験片は,直径が3mm,厚さが0.22mmのTEM用試験片である.ヘリウム注入は,サイクロトロンを用い,36MeVのαビームを照射することにより行った.試料厚方向に均一に注入するため、エネルギーディクレーダーを用いた.照射温度は150℃以下であり,He注入量およd損傷量はそれぞれ580atppmおよ゙び0.232dpaである.ヘリウム注入後の硬さを試料の照射面と背面に対し測定した結果,照射前は比較し,いずれも顕著な硬化を示しており,照射面においてはHv=100kg/mm^2の硬化が観察された.中性子照射材と比較すると,この硬化量は,中性子照射損傷量から予測されるものとほぼ一致しており,580atppmのヘリウム注入による照射硬化の促進は認められない.SmallPunch試験を行い、破断エネルギーの試験温度依存性からSP-DBTTを評価した結果,ヘリウム注入がSP-DBTTを33℃上昇さサること,さらにこの値が,標準サイズのシャルピー試験における83℃に対応することが示された.さらに照射硬化量とDBTTシフト量の関係を調べた結果,中性子照射材とほぼ等しい相関が認められた.SEMによる破面観察から,ヘリウム注入による破壊様式の変化は認められない.以上により,580atppmのヘリウム注入により,照射脆化は促進されないことが結論される.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] A.Kimura et al.: "Current Status and Future Plan of Low Activation Steel R&D in Japan" Synopses of 17^<th> IAEA Fusion Energy Conf.CN-69. 298-298 (1998)

  • [文献書誌] 木村晃彦,笠田竜太: "低放射化マルテンサイト鋼の耐ヘリウム脆化特性" プラズマ核融合学会予稿集. 15. 194-194 (1998)

  • [文献書誌] A.Kimura et al.: "Evaluation of Ductile-Brittle Transition Behavior of Helium-implanted Reduced Activation 9Cr-2W Martensitic Steelly Small Punch Tests." Effects of Radiation on Materials. 1366(予定).

  • [文献書誌] R.Kasada et al.: "ECOMAP-98" High Temperature Society of Japan, 4ページ (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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