研究課題/領域番号 |
10480111
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上坂 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30232739)
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研究分担者 |
柴田 裕実 東京大学, 原子力総合センター, 助教授 (30216014)
渡部 貴宏 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90282582)
勝村 庸介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70111466)
近藤 泰洋 東北大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20013534)
山田 興治 埼玉大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30008875)
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キーワード | 電子加速器 / 放射線化学 / ピコ秒パルス / サブピコ秒パルス / 同期 / パルスラジオリシス / ポンプ&プローブ法 / 時間分化X線回折 |
研究概要 |
サブピコ秒からピコ秒領域の超高速科学反応を追跡するため、新たな Pump&probe システムを構築し、そのシステムの性能評価および実際にシステムを用いた実験を行った。今回新たに構築されたシステムは昨年度新規導入された 100fs 0.3TW 受動モード同期レーザーと RF ガンによる低エミッタンスライナックを組み合わせたもので、現状の Pump&probe システムとしては最高レベルのもとのなった。性能評価としてはレーザーパルス幅、3倍高調波パルス幅、白色光パルス幅、エネルギー、安定度、各時間ジッターなど様々なパラメータを計測し、これから使用していくシステムの状況を把握することができた。また、併行してフェムト秒時間ジッター計測法などの性能評価技術の習得も行うことができた。上記システムを実際に用いた応用実験では水の放射線分解の過渡現象を計測した。サンプルには純水(Millipore water)および 1M HC104(セル長 : 1.8cm)を用い、水和電子およびプロトンとの反応による濃度減衰の測定を行った。光学遅延装置における時間ステップは3.33ps で行い、0〜300psまでのおよそ90点を測定した。水和電子のプロトンとの反応による減衰も測定できた。これらは、従来のナノ秒システムでは「一瞬」とみなされてきた超高速現象をピコ秒オーダーで観測したことになる。今回の実験を通して、更に実験精度を向上するための指針が見えてきたので、今後はこれらの課題の克服を目指す。 超高速 Pump&probe 実験お応用として時間分解X線回折実験も行った。この実験は50fs 12TW レーザーを用いて、レーザーによって誘起された格子振動を超短レーザープラズマX線によって観測し、格子振動の動画像化を目的とするものである。今回はその基礎実験として、ピコ秒のレーザープラズマX線を発生させ、それを用いてX線回折を行った。その結果、12TW50fs レーザーを用いた実験では、レーザープラズマX線の発生を確認し、Ge、GaAs、Siの静止格子のX線回折を取得した。
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