研究課題/領域番号 |
10480118
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三島 嘉一郎 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (60027472)
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研究分担者 |
秋本 肇 日本原子力研究所, 東海研究所, グループリーダー
齊藤 泰司 京都大学, 原子炉実験所, 助手 (40283684)
日引 俊 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (30228746)
呉田 昌俊 日本原子力研究所, 東海研究所, 研究員
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キーワード | 沸騰 / サブクール / ボイド率 / 矩形管 / 狭間隙 / 可視化 / 中性子ラジオグラフィー / 誤差評価 |
研究概要 |
本研究は、核融合炉プラズマ対抗機器、高出力核破砕中性子源固体ターゲットなどの高熱負荷機器の水冷却に関連して、狭間隙流路中における沸騰二相流の熱水力学的検討の第一段階として、その流動特性(流動様式、ボイド率)を明らかにすることを目的とする。計測法として、定常熱中性子ビームによる中性子ラジオグラフィを用い、狭間隙流路内サブクール沸騰二相流の可視化とボイド率計測を行う。 昨年度は、中性子ラジオグラフィ実験用可搬型熱流動実験ループを用いて流路内サブクール沸騰における流動様式の観察及びボイド率計測を行ったが、既存の相関式との比較において、ボイド率計測誤差の評価が問題となった。そこで、平成11年度は、昨年度と同じ流路にポリスチレン板を挿入して沸騰流を模擬することにより、ボイド率計測法の検証、測定誤差の評価を行った。実験は、中性子源として日本原子力研究所JRR-3Mを利用し、撮像像系として中性子ラジオグラフィ高速度撮像システムを用いた。これにより得られた画像を画像処理装置により処理し、Σ-スケーリング法によりポリスチレン板の等価ボイド率を求め理論値と比較することにより、計測誤差の評価を行った。誤差評価は、高速度撮像(毎秒1125フレーム)による瞬時ボイド率計測及び時間平均ボイド率計測について行った。 これらの実験により、限界熱流束近傍の沸騰二相流の流動様式、サブクール沸騰域における時間平均ボイド率等に関する知見が得られ、また、ボイド率計測における測定誤差を評価することができた。
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