研究課題/領域番号 |
10480122
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
近藤 昭彦 千葉大学, 環境リモートセンシング研究センター, 助教授 (30201495)
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研究分担者 |
唐 常源 千葉大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (80251198)
佐倉 保夫 千葉大学, 理学部, 教授 (70153947)
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キーワード | 水循環 / 地中水 / 人間活動 / 下総台地 / 地理情報システム / 土地利用変化 / データベース / 水文モデル |
研究概要 |
地中水循環を浸透から涵養までをつなぐ水循環システムの一部としてとらえ、総合的な視点から理解することが本研究の目的である。地中水循環の三次元的な動態を明らかにするとともに、人間のインパクトによる時間変化を同時に捉えることを試みる。研究対象地域としては千葉県下総台地を取り上げ、流域単位の水収支、特に地下水の涵養・流動・流出プロセスの理解と地表面現象との関係、および土地被覆変化による水循環の量的、質的変化を明らかにする。異なる空間スケール、手法を用いた調査、解析を行っているが、平成10年度は下記の作業を行った。 1) 試験地の設置(局地スケール):千葉市土気地区の典型的な侵食谷を試験地として設定し、流出量、地下水位の継続観測を行うとともに、地形測量、土層調査を行った。観測用の測器、センサーを本科研費で購入。 2) 流域水文モデルの構築(広域スケール):千葉市内を流れる都川流域を対象にして、地下水流動、河川流出、蒸発散の各素過程を統合した数学モデルを構築し、水循環システム総体としての水収支を検討した (ICSU/COSPAR名古屋総会にて発表)。 人間のインパクトの評価については、下記の作業を行った。 3) 土地利用変化の地図化:旧版地図(1903年)と衛星データ(1972年以降)を組み合わせて、過去100年間の土地利用の変化を地図化した。 4) 水文データベースの構築:湧水、地下水、河川について、水位、流量、水質等のデータ収集、デジタル化の作業を行った。特に過去データの収集に重点を置き、人間活動の影響を評価する体制を整えた。 概ね、予定に従って研究は進行しており、2年目において初期の目的を達成できると思われる。
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