研究概要 |
地球環境変動の研究において、土地被覆の変化を正確に知ることは重要である。一方、1981年以降NOAA AVHRRデータが8kmの解像度で全陸域で入手可能である。1981-1999年のAVHRRデータを用いて全アジアを対象とし、その土地被覆変化を検出する研究を行った。 平成12年度は以下の研究成果が得られた。 (1)1981-1999年のAVHRR NDVIデータに対して雲除去などの前処理を行い、その結果のNDVIデータを用いて植生増加・減少の地域を全陸域から抽出した。(2) 1981-1993年のAVHRR NDVIデータ,推定地表面温度データ(AVHRRチャネル4,5から推定)を併用して、植生増加・減少の地域を抽出する方法を開発した。 本研究ではAVHRRデータの前処理の方法開発し、時系列AVHRRデータを用いて植生の増加・減少の傾向から土地被覆変化の可能性のある地域を抽出した。 今後は、土地被覆変化の可能性のある地域からより精度高く実際に変化した地域を特定する研究を進める必要がある。このためには、実際に変化した地域のグランドトルースの収集・データベース化および土地被覆の面積%表現(例えば、1画素内の植生被覆%、森林被覆%など)による変化の抽出の研究が必要となる。
|