研究課題/領域番号 |
10480141
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松尾 友矩 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80010784)
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研究分担者 |
平山 公明 山梨大学, 工学部, 助教授 (40107214)
荒巻 俊也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (90282673)
花木 啓祐 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (00134015)
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キーワード | 水循環 / 東京都区部 / 地理情報システム / 雨水貯留 / 雑用水利用 / 甲府市 / 水使用量 / 河川水質 |
研究概要 |
東京都区部を対象に、昨年度開発した地理情報システムをベースとした水循環の日変動モデルを用いて、都区部の各地域において費用面から適切な雑用水供給方式について検討を行った。 このモデルでは都区部を250mメッシュに区切って考えており、ここでの解析では、各戸における雨水貯留システム、各メッシュにおける建物排水の再利用システム、下水処理場の高度処理水を利用した広域循環システム、下水幹線上に処理供給施設を設けてその周辺メッシュへ供給する広域循環システムの4つの雑用水供給方式を対象として、各メッシュにおいてどのシステムが費用面から適切かを検討した。 業務系の建物のみに導入していくケースを考えると、73%のメッシュで雑用水供給システムを導入せずに既存の上水道を使うことが経済的となり、残りの27%のメッシュのうち3分の2以上のメッシュにおいて雨水貯留システムが主要な雑用水供給システムとなった。住宅系の建物へも導入していくケースでは、69%のメッシュで雑用水供給システムを導入することが経済的という結果となった。そのうち8割のメッシュでは雨水貯留システムが主要な雑用水供給システムとなった。 一方、甲府市を対象として、地域の水循環を考える際に基本となる、水使用量の動向と、下水道の普及に伴う河川水質の変化について検討を行った。 水使用の動向に関しては、水使用量の気温依存量を定式化し、ここ数年は減少傾向にあることを明らかにした。河川水質の変化に関しては、全般に水質の改善傾向が認められるとともに、pHと溶存酸素濃度について各調査地点に特徴的な変化が見られることを指摘した。
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