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1999 年度 実績報告書

二つの細胞内局在化シグナルを含む蛋白における選択的局在化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10480165
研究機関浜松医科大学

研究代表者

小田 敏明  浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90126805)

研究分担者 三浦 恵  横浜市立大学, 医学部, 助教授 (60157427)
横田 貞記  山梨医科大学, 医学部, 教授 (40020755)
内田 千晴  浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
キーワードセリンアミノ転移酵素 / 局在化シグナル / ミトコンドリア / ペルオキシソーム / 高次構造
研究概要

ラットミトコンドリア移行型セリン:ピルビン酸アミノ転移酵素前駆体(pSPTm)の分子内に含まれる2種のオルガネラ移行配列(ミトコンドリア移行配列,MTS,とペルオキシソーム移行配列,PTS)のうちMTSのみが機能を発揮でき、結果的に選択的ミトコンドリア局在がもたらされる現象を、申請書に記載の研究計画に沿って解析し、以下の結果を得た。
1.SPTのMTSと他の酵素の含まれるPTSとの関係
MTSによるPTSの抑制が他の酵素に含まれるPTSに対しても見られるかどうかを調べるために、MTSを含むN末端側をpSPTmに、C末端側をPTS1を含む尿酸酸化酵素にしたキメラ蛋白質を作成し、in vitroペルオキシソーム取り込み系でPTS機能の抑制の有無を検討した。その結果、尿酸酸化酵素のPTS1のペルオキシソーム標的機能もSPTのMTSの付加により抑制されることが示され、MTSによるPTS機能の抑制はSPTに限った特殊な現象ではないことが示された。
2.MTSの有無が蛋白質の高次構造に与える効果
一般にミトコンドリア蛋白質前躯体は変性状態でミトコンドリアへ運び込まれると考えられている。一方、ペルオキシソーム酵素は成熟型で、しかも折り畳まれた状態でペルオキシソーム膜を通過するという報告がある。MTSを含むかどうかで高次構造に違いがあるかどうかをプロテアーゼに対する感受性で解析した所、MTSを含む前躯体型酵素が含まない成熟型酵素に比べ、格段にプロテアーゼ感受性が高いことが示された。同様の結果はキメラ蛋白質でも観察された。PTSの機能発現にはおそらく蛋白の折り畳みが必要であり、MTSの存在が蛋白質の変性、PTSの抑制、ミトコンドリアのみへの輸送を引き起こすと考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Xue H-H: "Flux of the L-Serine metalolism in rat liver.The predominant contribution of serine delydratase"J.Biol.hem.. 274・23. 16020-16027 (1999)

  • [文献書誌] Sakaguchi T: "Acute portal hypertension increases ileal rulinerability of platelte-activating factor in rats"J.Surg.Res.. 86・1. 116-122 (1999)

  • [文献書誌] Sakaguchi T.: "Participation of platelet-activating factor in the lipopolysacharide-induced liver injury in partially hepatectomized rats"Hepatology. 30・4. 959-967 (1999)

  • [文献書誌] Yokota S.: "Degradation of overexpressed wild-type and mutant uricase proteins in cultured cells"J.Histochem.Cyto chem.. 47. 1133-1139 (1999)

  • [文献書誌] Oda T.: "Mitochondrial targeting signal-induced conformational change and repression of the peroxisomal targeting signal of the prea*rzor for rat liver serine : pyruvate・・・・"J.Biochem.. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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