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1999 年度 実績報告書

細胞増殖とシグナル伝達による中間径フィラメント制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 10480205
研究機関愛知県がんセンター

研究代表者

稲垣 昌樹  愛知県がんセンター, 生化学部, 部長 (30183007)

研究分担者 伊奈田 宏康  愛知県がんセンター, 生化学部, 研究員 (90283522)
永田 浩一  愛知県がんセンター, 生化学部, 室長 (50252143)
キーワード中間径フィラメント / CaMキナーゼII / Rho-キナーゼ / ケラチン結合蛋白質 / 中間径フィラメント構築制御 / 細胞周期 / 細胞質分裂
研究概要

1)(i)ビメンチンのヘッドドメイン(VH)のセリン72が細胞質分裂時にリン酸化されることを新たに見い出し、リン酸化されたセリン72を特異的に認識する抗体を作製した。現在、このリン酸化を行うリン酸化酵素の同定を押し進めている。(ii)我々はこれまでに、VHにはRhoキナーゼやCa^<2+>/calmodulin-dependent protein kinase II(CaMKII)による特異的リン酸化部位が存在することを報告してきた。VHにシグナルペプチドを付加してVHを細胞質、形質膜、核に発現させ、そのリン酸化状態を部位特異的リン酸化抗体で検出することにより、RhoキナーゼやCaMKIIの活性化をモニターするシステムを開発した。これを用いて、培養海馬神経細胞のdendritic spineにおけるCaMKIIの活性化を可視化することに成功した。本システムをさらに改良して、リン酸化酵素が時間的・空間的にどのように活性化されているかを詳細に可視化できる新しい手法を確立し、癌や神経シナプスにおけるリン酸化シグナル研究への応用することを検討している。
2)肝細胞や腸上皮などの単層上皮で特異的に発現する中間径フィラメント蛋白質ケラチン18と結合する蛋白質を酵母two-hybrid法を用いて探索した。現在、ケラチン18と結合する蛋白質のひとつとして、DnaJ/Heat shock protein(Hsp40)familyに属するMrj蛋白質を同定している。Mrjはケラチン8/18フィラメント構築の維持に重要な役割を果たしており、また、細胞運動時のケラチンのリモデリングにも関与している可能性があることを見い出している。他にもケラチン18と結合しうる候補蛋白質のいくつかのクローンを得ており、それらの生理学的機能についても解析を進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Kosako, H. et. al.: "Specific accumulation of Rho-associated kinase at the cleavage furrow during cytokinesis : Cleavage furrow-specific phosphorylation of intermediate filaments"Oncogene. 18. 2783-2788 (1999)

  • [文献書誌] Fujita, M. et. al.: "Cell cycle regulation of human CDC6 protein : intracellular localization, interaction with the human MCM complex and cdc2 kinase-mediated hyperphosphorylation"J. Biol. Chem.. 247. 25927-25932 (1999)

  • [文献書誌] Goto, H. et. al.: "Identification of a novel phosphorylation site on histone H3 coupled with mitotic chromosome condensation"J. Biol. Chem.. 274. 25543-25549 (1999)

  • [文献書誌] Inada, H. et. al.: "Balance between activities of Rho-kinase and Type 1 protein phosphatase modulates turnover of phosphorylation and dynamics of desmin/vimentin fimaments"J. Biol. Chem.. 274. 34932-34939 (1999)

  • [文献書誌] Kawano, Y. et. al.: "Phosphorylation of myosin-binding subunit (MBS) of myosin phosphatase by Rho-kinase in vivo"J. Cell Biol.. 147. 1023-1038 (1999)

  • [文献書誌] Goto, H. et. al.: "Regulation of Intermediate Filament Organization during Cytokinesis : Possible Roles of Rho-associated Kinase"Microsc. Res. Tech.. (in press).

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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